ニュース
USB4のデータ転送距離を延ばすリドライバーIC:ACC搭載で約2.5mmまで延長可能に
ザインエレクトロニクスは、USB4のデータ転送距離を延ばすことができる小型リドライバーIC「THCE20RD2U11」を開発、サンプル出荷を始めた。チップ面積は従来の類似製品に比べ約半分だという。
従来の類似製品に比べ、チップ面積は約半分に
ザインエレクトロニクスは2021年11月、USB4のデータ転送距離を延ばすことができる小型リドライバーIC「THCE20RD2U11」を開発、サンプル出荷を始めた。チップ面積は従来の類似製品に比べ約半分だという。
USB4は、Type-Cコネクターを経由して双方向で最大40Gビット/秒のデータ転送を行うことができる。また、240Wの電力供給が可能である。このため、USB4対応のディスプレイモニターを用いれば、さまざまな周辺機器と接続するだけで、電源供給まで行うことができる。ただ、パッシブケーブルでのデータ転送距離は最大80cmと制約もあった。
これに対し、THCE20RD2U11を搭載した銅線のアクティブケーブル(ACC)を用いると、データ転送距離を約2.5mまで延ばすことができるという。ザインエレクトロニクスは、光ファイバーを用いるアクティブケーブル(AOC)に向けたUSB4対応トランシーバーICも開発中である。
THCE20RD2U11は、CML(Current Mode Logic)対応のリドライバー機能(1入力1出力×2チャネル)を備えている。動作電源電圧は3.3V単一、パッケージサイズは2.47×3.41mmである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- i.MX 8Mファミリ向けの4K、PDAF対応カメラを製品化
ザインエレクトロニクスはこのほど、組み込みプロセッサ「i.MX 8Mファミリ」に対応した4Kカメラキット「THSCM101」を発売した。 - 車載カメラ4台からの動画像を1チップで受信
ザインエレクトロニクスは、最大4台のカメラで撮影されたフルHD、毎秒60フレームの動画像を、1チップで受信できる高速インタフェースV-by-One HSの新製品「THCV244A-QP」を開発し、量産を始めた。車載カメラや監視カメラなどの用途に向ける。 - 4K、高速AF対応の産業用カメラを“UVCカメラ”で実現
ザインエレクトロニクスは2021年6月、4K画質、位相差検出オートフォーカス(PDAF)に対応し産業用途で使用可能なUVC(USB Video Class)カメラキット「THSCU101」を製品化したと発表した。既に通販サイトであるDigi-Keyで販売を開始し、価格は約2万8000円。 - 日本向けファームウェア搭載の5G通信モジュール
ザインエレクトロニクスグループのキャセイ・トライテックは、日本市場に適合するファームウェアを搭載したSIMCom Wireless Solution製5G通信モジュール2製品の販売を始めた。 - ラズパイ〜カメラ間をプラグ&プレイで延長するキット
ザインエレクトロニクスは2021年3月、プログラミングや設定作業なしに、シングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」(通称:ラズパイ)とカメラモジュールの伝送距離を10メートルを超える程度まで延長できるキットソリューションを開発。オンライン通販サイトのDigiーKeyなどでの発売を開始した。販売想定価格は約60米ドル。 - AI顔認識ソリューションで多人数の体温を同時検知
ザインエレクトロニクスグループのキャセイ・トライテックは、最大16人の体温を同時に非接触で検知できる「AI顔認識ソリューション」の出荷を、2020年第1四半期(1〜3月)から始めた。