検索
ニュース

Infineonが語る、GaN Systems買収の狙い「業界最強」の研究開発体制を構築(2/2 ページ)

Infineon Technologiesは2023年3月3日(ドイツ時間)、同月2日に発表したGaN Systems買収に関する説明会を実施し、同社幹部が買収の狙いおよびGaN(窒化ガリウム)市場の展望などを語った。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

「業界最強」のGaN研究開発部隊と予算

 InfineonがGaN Systemsを統合すると、GaNパワーデバイス関連のIPは350以上と、同業他社の6〜7倍になるという。また、研究開発(R&D)部隊は450人以上、R&D予算も年間数千万米ドルと、「人員と予算の両面で業界最強」(White氏)の規模になる予定で、White氏は、「これらはGaN製品の市場投入までの時間を大幅に短縮し、さまざまなユースケースで、得られた知見を活用するために重要だ」と強調していた。

GaN Systems買収によってIPポートフォリオや研究開発能力が大きく増強される[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies
GaN Systems買収によってIPポートフォリオや研究開発能力が大きく増強される[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies

 Infineonは現在、自社のGaNパワーデバイス「CoolGaN」を展開するが、GaN Systemsの製品を加えると、GaNデバイスの製品数は倍増することになり、民生、産業、自動車向けアプリケーションにおいて2000を超えるアクティブな顧客に製品を提供可能となるという。さらに、これらのアプリケーションにおいて、設計機会のパイプラインについても、現在の2倍以上の30億ユーロ規模となるとしている。

製品群やアクティブな顧客数、設計機会のパイプラインも大幅に増加する[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies
製品群やアクティブな顧客数、設計機会のパイプラインも大幅に増加する[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies

 White氏は、「買収により、トップクラスのIPポートフォリオ、『業界最強』の研究開発力、クラス最高のアプリケーション理解力が形成される。また、ファウンドリーと自社製造能力の組み合わせも重要だ。GaN Systemsは、GaN市場での競争力強化に大きく貢献し、Infineonのパワーシステムのリーダーとしての地位を強固なものにするだろう」と語った。

 今回の買収は、現金取引で行われる予定だ。規制当局の承認を含む取引完了条件を満たすことが前提だが、同社は、「2023年内に取引完了すると見ている」としている。

GaN Systems買収の概要[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies
GaN Systems買収の概要[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る