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三菱電機、フルSiCパワー半導体モジュールを開発:産業用機器の高効率化、小型化へ
三菱電機は、産業用フルSiC(炭化ケイ素)パワー半導体モジュール「NXタイプ」を開発、サンプル出荷を始めた。内部インダクタンスを低減し、第二世代SiCチップ搭載により電力損失を低減した。
内部インダクタンスの低減と、SiCチップ搭載で電力損失削減
三菱電機は2023年6月、産業用フルSiC(炭化ケイ素)パワー半導体モジュール「NXタイプ」を開発、サンプル出荷を始めた。内部インダクタンスを低減し、第二世代SiCチップ搭載により電力損失を低減した。
新製品「FMF600DXE-34BN」は、定格電圧1700Vで定格電流600A、絶縁耐電圧4000VrmsのSiCパワー半導体モジュールである。パッケージ内の電極にラミネート構造を採用した。電極構造を最適化することで、内部のインダクタンスを9nHとした。この値は、従来品に比べ47%の削減となる。この結果、サージ電圧を抑制でき、高速スイッチング動作を可能にした。
また、JFET(接合型電界効果トランジスタ)ドーピング技術を用いたSiCチップの採用により、電力損失を従来に比べ約72%も低減した。製品の発熱を抑えたことで、冷却装置の小型軽量化が可能になるという。
新製品の外形寸法は62×152×17mm。ピン配置も含めNXタイプにおけるパッケージ互換を維持した。サンプル品の価格は個別見積もりとなる。
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