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車載向けシリアルFRAMで1Mビット品を発表:高速、高信頼のデータ収集に対応
インフィニオン テクノロジーズは、車載向けの強誘電体RAM(FRAM)「EXCELON F-RAM」ファミリーとして、シリアル(SPI/QSPI)インタフェースを搭載した1Mビット品を発表した。4Mビット品も同時に発売する。
読み出し/書き込み性能はSPIモードで最大50MHz、QSPIモードで最大108MHz
インフィニオン テクノロジーズは2023年7月、車載向けの強誘電体RAM(FRAM)「EXCELON F-RAM」ファミリーとして、シリアル(SPI/QSPI)インタフェースを搭載した1Mビット品「CY15B201QN-50SXE」を発表した。4Mビット品「CY15B204QN-40SXE」も同時に発売する。
新製品は、車載用電子部品信頼性規格「AEC-Q100」のグレード1に適合し、−40〜125℃の使用温度範囲に対応している。読み出し/書き込み性能はSPIモードで最大50MHz、2023年末までに発売予定のQSPI(Quad SPI)モードでは最大108MHzとなる。
読み出し/書き込みサイクルの耐久性は10兆回。10マイクロ秒間隔でデータを書き込む用途でも、20年以上のデータロギングが可能となる。また、ゼロ遅延書き込み機能により、事故などユーザー定義のトリガーイベント直前まで、システムデータを捕捉し記録できる。
新製品は動作電圧が1.8〜3.6V、パッケージは8端子SOICで供給する。エアバッグ安全システムやエンジン制御システム、バッテリー管理システムなどにおけるデータロギング用途に向ける。
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