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低侵襲性医療の極限を目指すカプセル内視鏡:福田昭のデバイス通信(485) 2024年度版実装技術ロードマップ(5)(2/2 ページ)
今回は、第2章第2節第1項(2.2.1)「メディカル・ライフサイエンス市場向けデバイスの事例検討」を紹介する。「2.2.1」の始めは「2.2.1.1 低侵襲性医療:カプセル内視鏡の事例」である。
撮影データは外部に無線送信、あるいはカプセル内のメモリに保存
カプセル内視鏡は撮影したデータの取り扱い手法の違いにより、大別すると「無線送信タイプ」と「メモリ記憶タイプ」に分かれる。いずれも内部構成はあまり変わらない。カメラ(CMOSイメージセンサーあるいはCCDイメージセンサー)、画像処理IC(ASIC)、バッテリー(ボタン電池)、照明用LED(発光ダイオード)などで構成する。
「無線送信タイプ」はカプセル内に高周波の無線送信回路を搭載しており、カメラで撮影した画像データを無線によって外部に送信する。撮影頻度は1秒当たり2枚程度となる。被験者は無線受信回路を備えた画像データ記録装置を装着する。カプセル内視鏡を排出した後で、被験者は記録装置を外す。そして検査技師が記録装置から画像データを取り出す。
「メモリ記憶タイプ」はカプセル内に不揮発性メモリ(通常はNANDフラッシュメモリ)を搭載しており、カメラで撮影した画像データを不揮発性メモリに書き込む。「無線送信タイプ」と比べたときの大きな利点は、無線の干渉による送信不良の恐れがないことだ。一方、カプセル内視鏡を排出するときに被験者自身がカプセルを回収しなければならない。またカプセルが胃や腸などで滞留したときに気が付きにくいという弱点がある。
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