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東陽テクニカ、EMIレシーバーの校正効率を50%向上:校正作業全体で80%の項目を自動化
東陽テクニカは、EMIレシーバーの校正作業を半自動で行うシステムを開発し、運用を始めた。校正作業全体で80%の項目を自動化することで、校正効率を最大50%向上させた。これを機に校正サービス事業のさらなる拡大を目指す。
ソフトウェア開発のノウハウを活用、校正作業を半自動化
東陽テクニカは2025年5月、EMIレシーバーの校正作業を半自動で行うシステムを開発し、運用を始めたと発表した。校正作業全体で80%の項目を自動化することで、校正効率を最大50%向上させた。これを機に校正サービス事業のさらなる拡大を目指す。
EMIレシーバーは、電子機器のEMC試験などに用いられる計測機器。電子機器は使用される国や地域で定められた規制基準をクリアする必要がある。このため、繊細なノイズや電磁波を高い精度で測定して正確性を確保しなければならず、計測機器を定期的に校正する必要がある。
東陽テクニカは、A2LA(米国試験所認定協会)より、国際規格ISO/IEC 17025校正機関の認定を受けた「キャリブレーション・ラボラトリー」を社内に設け、校正の受託サービスを展開している。
今回は、EMC試験に用いられるEMIレシーバーの校正作業を効率よく行えるシステムを新たに自社開発し、運用を始めた。これまで培ってきたソフトウェア開発のノウハウを活用し、校正作業の一部を無人化した。
東陽テクニカは、EMC試験にかかわるサービスを展開する「東陽EMCエンジニアリング」を2024年1月にグループ会社とし、校正サービス事業を拡大してきた。2024年8月には電界プローブの認定校正サービスにおいて、電界強度を600V/mまで拡張したことで、校正期間を短縮することに成功している。
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