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日本ガイシ、チップレット向け支持材の生産能力を3倍に増強へ:2027年度までに
日本ガイシは、チップレット集積工程で半導体チップを一時的に固定するための支持材となる「ハイセラムキャリア」について、2027年度までに生産能力を約3倍に増強する。
2030年度にNGKグループで売上高200億円を目指す
日本ガイシは2025年11月、チップレット集積工程で半導体チップを一時的に固定するための支持材となる「ハイセラムキャリア」について、2027年度までに生産能力を約3倍に増強すると発表した。
ハイセラムキャリアは、素材として透光性セラミックス「ハイセラム」を用いている。光を通す性質に加え、高い剛性と耐久性を兼ね備えていて、製造時の反りや破損を大幅に低減できる。このため、ガラス製サポートウエハーに比べ、製造工程での品質や歩留まりを改善できるという。
今回の設備投資計画では、製造子会社の「NGKセラミックデバイス」(愛知県小牧市)で生産設備を増強する。さらに、前工程を担当する「NGKエレクトロデバイス」(山口県美祢市)にも新たに形成/焼成設備を導入する予定だ。
これによってNGKグループ全体で、2027年度までにハイセラムキャリアの生産能力を約3倍に拡大し、供給責任を果たしていく。また、高性能半導体市場において、2030年度に売上高200億円を目指す。
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