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SiCとSiやサファイアを常温接合、「ほぼ不可能」を独自技術で実現:GaNやGa2O3とSiCの接合も目指す
SHW Techは、次世代パワー半導体材料である炭化ケイ素(SiC)と、異種材料を常温で直接接合させることに成功した。これまで常温での接合が極めて難しいといわれてきた「SiCとシリコン(Si)」および、「サファイアとSiC」の接合を実証した。
難易度がより高いワイドバンドギャップ半導体間の接合にも挑戦
SHW Techは2025年12月、次世代パワー半導体材料である炭化ケイ素(SiC)と、異種材料を常温で直接接合させることに成功したと発表した。これまで常温での接合が極めて難しいといわれてきた「SiCとシリコン(Si)」および、「サファイアとSiC」の接合を実証した。
SHW Techは台湾・国立成功大学の水野潤教授らによる研究グループと、IFB(Ion Flow Bonding)ゼロレディーボンディング技術の特許を取得している。今回はこのIFB技術を活用し、希少な異種材料を直接接合できることを実証した。
実験では、真空プラズマ処理を行うことで表面の酸化膜を原子レベルで除去。その上で室温近傍かつ低荷重で異種材料の貼り合わせを行った。開発した「SiC-Si」および、「サファイア-SiC」の常温接合技術は、SiCを活用した新たなデバイス構造や3D実装を実現するための基盤技術になるとみている。
今後は、SiC-GaNやGa2O3、ダイヤモンドといった、より難易度が高いワイドバンドギャップ半導体間の接合やガラスインターポーザーなどへの応用も検討していく。IFB技術を用いると、酸化膜を原子レベルで接合し金属パッドを酸化膜なしで接続できる。こうした特長から、次世代の高密度3D実装にも適用可能とみている。
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