「ゾウの鼻先に着想」優しくつかみ、触って感じるロボットハンド:介護ロボットなどへの応用に期待
北陸先端科学技術大学院大学と英キングス・カレッジ・ロンドンの研究グループは、優しくつかみ、触って感じるロボットハンドを開発した。開発したソフトグリッパー「EleTac」はゾウの鼻先に着想を得た。
家庭や病院に導入される介護ロボットなどへの応用に期待
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)と英キングス・カレッジ・ロンドンの研究グループは2026年7月、優しくつかみ、触って感じるロボットハンドを開発したと発表した。開発したソフトグリッパー「EleTac」はゾウの鼻先に着想を得たという。
ソフトロボットは、人や壊れやすい物体などを優しくつつみ、安全に触ることができる。このため、家庭や病院に導入される介護ロボットなどへの応用が期待されている。ところが現状の技術では、接触位置や接触程度、ロボット自身の姿勢まで同時に認識することができなかったという。
開発したEleTacは、把持機能と触覚センシング機能を一体化することで、従来の課題を解決した。具体的には、ゾウの鼻先に着想を得て空気圧で閉じる柔軟な構造とし、さまざまな形状の物体を優しく把持できるようにした。
また、内蔵した単一のカメラでエラストマー全体の変形を観察し、接触している位置や接触の程度(力)、自身の姿勢など、複数の触覚情報を同時に取得できるようにした。把持/知覚実験を行い、高いレベルで物体操作と触覚センシングが両立できることを確認した。
研究グループは、「視覚ベース触覚スキンで全面を覆い、自己受容感覚と外受容感覚、把持機能を統合したソフトロボットグリッパーは、EleTacが初めてではないか」という。
研究グループは試作したEleTacを用いて、機能の有用性を確認した。豆腐や果物など壊れやすい物体を傷つけることなく安全に把持できることを実証した。触覚フィードバック機能により、食器との接触状態を確認しながら、食器洗いなどの作業が行えることも確認した。
今回の成果は、北陸先端科学技術大学院大学AI知性研究領域のHo Anh Van教授や英キングス・カレッジ・ロンドンのShan Luo准教授らが主導する研究グループと、北陸先端科学技術大学院大学のNguyen Tai Tuan博士研究員、キングス・カレッジ・ロンドンのXuyang Zhang大学院生(博士後期課程)、米パデュー大学のLuu Khanh Quan博士研究員らによるものである。
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