レゾナックが300mm SiC基板を初公開 サンプル提供も:150/200mm品の品質向上に活用
レゾナックは、炭化ケイ素(SiC)に関する国際会議「ICSCRM 2026」で、300mm SiC単結晶基板を初公開した。現時点で300mm SiCエピウエハーを開発/販売する計画はないものの、顧客から要望があれば単結晶基板のサンプル提供には対応する。300mm品の開発で得た知見を、150/200mm品の品質向上にも生かす考えだ。
レゾナックは、炭化ケイ素(SiC)に関する国際会議「International Conference on Silicon Carbide and Related Materials(ICSCRM) 2026」(2026年9月27日〜10月2日、パシフィコ横浜)で、300mm(12インチ)SiC単結晶基板を展示した。2026年9月15日に発表したもので、現物を公開するのは今回が初めてだ。
熱コントロールの改良で実現
SiCデバイスの量産で現在主流なのは150mm(6インチ)基板で、200mm(8インチ)基板への移行が進みつつある状況だ。その先を見据え、中国のSICCや米国のWolfspeedなどは既に300mm品の開発成果を相次いで発表している。
こうした中、レゾナックも300mm SiC単結晶の成長と基板加工に成功した。レゾナックによると、300mm化で大きな課題となったのが、結晶成長時の熱のコントロールだ。大口径になるほど中心部と外周部で温度差が生じやすく、温度分布を均一に制御することが難しくなる。装置の条件設定やプロセスの調整を重ねることで対応したという。
基板加工にも工夫を加えた。SiCは硬く脆い材料なので、単結晶インゴットをウエハー状に切り出すスライス工程や、その後の研磨工程について技術を改良した。
競合他社と比べたレゾナックのSiC基板の強みについて、同社の担当者は「品質とコストのバランスが良い」と話す。
300mmの知見を150/200mm品に
レゾナックはSiC単結晶の成長や基板加工、エピタキシャル成長を手掛け、SiCエピウエハーを販売している。今回開発した300mm単結晶基板については、現時点でエピウエハーを開発/販売する具体的な計画はないという。300mmへの大口径化を通じて結晶成長や基板加工の技術力を高め、その知見を現在供給している150mmや200mm品の品質向上に生かす考えだ。
一方で、顧客から要望があれば、300mm単結晶基板のサンプル提供などは対応可能だとしている。
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