BluetoothをWi-Fiとして再利用、何に使うの?:EE Times Monthly Access Top10
EE Times Japanでは、2016年8月中に多くのアクセスを集めた記事をランキング形式で紹介します。さまざまなトピックのニュース記事、解説記事が登場!!
村田製の戦略に注目集まる
今回の1位は、「ソニー電池事業買収、4つの勝算」です。2016年7月、村田製作所はソニーの業務用電池事業を買収すると発表した。電子部品の村田製作所が、苦戦続きのリチウムイオン事業を立て直すことができるのでしょうか。村田製作所の取締役である中島規巨氏に聞きます。「今後3〜5年もスマホ向けが村田製作所の好業績を支える」「好調 アルプス電気の「これから3年」を聞く」も合わせてご覧ください。
2位には、「BluetoothをWi-Fiとして“再利用”、米大学が開発」がランクインしています。米大学の研究グループが開発したのは、Bluetoothなどの既存の無線信号を空中で反射させる技術といいいます。つまり、1つの無線通信技術を、別の無線通信技術に“変換”できるのです。一見、「何に使えるの?」と疑問に思いますよね。
同技術は、スマートコンタクトレンズや脳インプラント、クレジットカードなどの小型デバイスに適用できるといいます。無線信号を生成するときの消費電力量が多すぎるため、BluetoothチップやWi-Fiチップを搭載できないからです。しかし、これらの小型デバイスに同技術を適用すると、無線信号を生成する必要はなく、近くに存在するスマートウォッチなどのデバイスから伝送された無線信号を再利用できるのです。
同技術のトランスミッターをオン、オフすることで、アンテナがどのようにエネルギーを反射するかを変えられます。スイッチを適切な速度で切り替えさえすれば、スマートウォッチから送信されたBluetooth信号を反射させてWi-Fiパケットに変換し、スマートフォンなどに送信できます。実用化の時期などは不明ですが、面白い技術ですね!
また、7位にランクインした江端智一さんによる連載、「鉄道人身事故に打つ手なし!? 数字が語るその理由」も注目です。バックナンバーは、こちらからご覧ください。
EE Times Monthly Access Top10
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