厚みは従来の半分以下、大真空の水晶デバイス:独自開発の接合技術を採用
大真空は、従来製品に比べて厚みを半分以下にした新構造の水晶タイミングデバイス「Arch.3G」シリーズを発表した。
SiPモジュールへの内蔵も容易に
大真空は2017年6月、従来製品に比べて厚みを半分以下にした新構造の水晶タイミングデバイス「Arch.3G」シリーズを開発したと発表した。車載システムやスマートフォン、IoT機器などの用途に向ける。
Arch.3Gシリーズとして今回は、振動子2製品と発振器2製品の合計4製品を発表、製品サンプルの供給を始めた。独自に開発した接合技術「Fine Seal」を採用している。極めて薄いパッケージとしたことで、SiPモジュールやICパッケージへの内臓を可能とする。
振動子は外形寸法が1.0×0.8mmの「DX1008J」と、0.8×0.6mmの「DX0806J」。厚みはいずれも0.13mmである。発振器はSPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)「DS1008J」とTCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)「DB1008J」。外形寸法はいずれも1.0×0.8mm、厚みが0.23mmとなっている。
新製品は、水晶を母体とする3層のウエハーを貼り合わせるWLP(Wafer Level Package)とすることで、従来構造の製品と同等の気密性を実現している。生産工程での取り扱いも容易である。また、導電性の接着剤を用いない保持部と振動部の一体構造としたことで、耐衝撃性を改善した。真空雰囲気でウエハー洗浄から貼り合わせまで行うことで、高い品質を実現している。
DS1008Jの主な仕様は、出力周波数が1〜100MHz、電源電圧は1.6〜3.6V、消費電流は1.3mA(Vcc=1.8V、48MHz時)、動作温度範囲は−40〜85℃となっている。
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