全てのモノをつなげる最新コネクター技術、タイコ:CEATEC 2017 開催直前情報
タイコ エレクトロニクス ジャパンは2017年10月3〜6日に開催される「CEATEC JAPAN 2017」(千葉・幕張メッセ)で、「Moving Towards a Connected Future 〜もっとつながる未来へ〜」というテーマの下、交通、産業、通信の3つの分野向けに最新製品を展示する。
「CPS/IoTの展示会」としては2度目の開催
2017年10月3〜6日の4日間、「CEATEC JAPAN 2017(シーテック ジャパン/以下、CEATEC 2017)」が、千葉・幕張メッセで開催される。2016年から、これまでの「最先端ITとエレクトロニクスの総合展」というテーマを改め、「CPS(サイバーフィジカルシステム)/IoT(モノのインターネット)の展示会」として開催されている。
CEATEC 2017の開催に先立ち、アイティメディアが運営するEE Times Japan、EDN Japan、MONOist、スマートジャパンの4メディアではCEATEC 2017の特設ページを設け、各編集部が厳選した注目企業の見どころ情報や新製品リリース、速報、イベントレポートを多数紹介していく→4メディア合同「CEATEC JAPAN 2017特集」。
本稿では、タイコ エレクトロニクス ジャパンの出展内容について紹介する。
あらゆるモノを“つなげる”
TE Connectivity(以下、TE)の日本法人であるタイコ エレクトロニクス ジャパンは、2017年7月19日で創立60周年を迎えた。同社は、今後ますます”つながり”を増していく世界において、これからも未来へ向かって進化し続ける企業姿勢を表現し、「Moving Towards a Connected Future 〜もっとつながる未来へ〜」をCEATEC 2017の展示テーマに掲げた。同社が目指すのは、「より安全で持続可能な社会の実現、より豊かな、つながる未来の創造」を実現することだという。会場では、このテーマに基づき、同社の最先端の技術や製品を紹介する。
特設ステージには今回のテーマにちなんで、「TEバーチャル・アンドロイド」と「TE VRフォーミュラE」が登場する。ステージに映し出される大型スクリーンの中のアンドロイドは当社の未来へ向かって進化し続ける姿勢を表現しており、そのアンドロイドがブースの来場者1人1人に直接話しかけながら、モータースポーツという過酷な環境にも耐えうるTEの製品についてプレゼンテーションを行い、「フォーミュラE」のVR(仮想現実)体験へと案内する。
「エンジン音がないF1」として日本でも大きな話題となっている、電気自動車(EV)によるカーレース、フォーミュラE。TEは、このフォーミュラEに参戦している米国のレーシングチーム「Andretti Autosport(アンドレッティ・オートスポーツ)」のスポンサーおよび公式技術パートナーとして、高温、激しい振動、水やオイルがかかる過酷な条件下でも優れた品質と性能を発揮するコネクターやセンサー、電線、熱収縮チューブを提供している。
製品展示コーナーでは、「Transportation」「Industrial」「Communications」と、大きく3つのセグメントに分けて展示を行う。自動車向け製品の使用シーンを、タッチモニターを使って分かりやすく紹介するデジタルカーモデル「Synapse(シナプス)」、非接触接続技術「ARISO」を使用したデモ機などを展示する予定だ。
その他、自動車、産業機器、航空宇宙、メディカル、電力、モバイル、家電、データ通信などの産業別に幅広く取りそろえた、TEのコネクティビティ製品やセンサーソリューションを提案する。タイコ エレクトロニクス ジャパンは、「過酷な環境下でもあらゆるモノをつなげるTEのソリューション」と自負する。
さらに、メールマガジン配信を承諾し、簡単なアンケートに回答すると、創立60周年記念「TEオリジナルハローキティ」をプレゼントする。プレゼントは数量限定のため、なくなり次第終了となる。
タイコ エレクトロニクス ジャパンは、「車の分野で成長が期待できるのは、EVやPHV(ハイブリッド自動車)などの環境対応車と、カメラやセンサーを含むコネクテッドカーだ。将来の完全自動運転に向け、車両への新たな機能搭載が進み、接続部品やセンシングデバイスの需要が増えていく。産業機器分野では、ロボットや半導体製造装置、自動車産業向けの製造装置も注力している。また、カテーテルなどを製造するメディカル関連企業をグループに迎え、低侵襲医療にも注力している。これらの産業に対し、当社は部品単品ビジネスに加え、“コネクター+センサー+ケーブルアセンブリ”のように製品を組み合わせた、ソリューションビジネスの強化に努めている。トータルのパッケージングでの提案を行う事で顧客満足度の向上を目指す」とコメントした。
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