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水素の炎を可視化、漏れを検知、流量を計測快適・安心な水素社会を支える

パナソニックは、「SEMICON Japan 2017」の特別展「WORLD OF IOT」で、水素エネルギー社会の「安全と安心」を支える水素デバイスソリューションとして、開発中の3製品を紹介した。

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水素デバイスソリューション、「見る」「知らせる」「はかる」

 パナソニックは、「SEMICON Japan 2017」(2017年12月13〜15日、東京ビッグサイト)の特別展「WORLD OF IOT」で、水素エネルギー社会の「安全と安心」を支える水素デバイスソリューションとして、開発中の3製品を紹介した。


紫外線検知水素炎可視化カメラの外観

 1つは、目に見えない水素燃焼炎を可視化できる「紫外線検知水素炎可視化カメラ」である。一般的なUV(紫外線)センサーだと、水素が燃えているかどうかを検知することはできるが、燃焼炎の状態や形状まで確認することはできなかった。一般的な監視カメラは、紫外光領域では感度がなく、水素燃焼炎を見ることができなかったという。

 開発中の紫外線検知水素炎可視化カメラは、紫外光に対して高い感度を持つ新材料をセンサー部に採用した。また、ノイズを除去する信号処理技術などにより、水素燃料炎を撮影した映像の視認性を高めた。これによって、水素ステーションなどで水素火災が発生した場合でも、「作業者は燃焼炎を確認しながら、安全かつ確実に消火活動を行うことができる」(説明員)という。


IoT対応水素検知センサーの外観

 もう1つは、あらゆる箇所の水素漏れを検知することが可能な「IoT対応水素検知センサー」である。ワイヤレス通信モジュールと組み合わせて用いる。水素検知センサーは、ReRAM(抵抗変化型メモリ)の原理を用いて開発した(関連記事:消費電力0.01mWの水素センサー、ReRAMがヒントに)。電極で挟み込んだタンタル酸化物にフィラメントを形成する。そこに、水素が入ると還元反応が生じて抵抗が下がり電流が流れ、この電流値から水素濃度を算出する仕組みである。逆バイアスを印加すると、定常状態にリセットすることができる。

 水素検知センサーの消費電力は0.01mWで、従来方式のセンサーに比べて約1万分の1以下と極めて低い。このため、コイン電池で長期間使用することができ、センサーの取り付けやメンテナンスも容易となる。


IoT対応水素検知センサーの構造

超音波気体流量計の外観、左はディスプレイ付きモデル

 3つ目は、水素を含む気体の流量を瞬時に計測できる「超音波気体流量計」である。ガスメーター装置で培った独自の高感度センサーと計測ICを搭載した。これにより、ガス密度が低い水素も測定することが可能になったという。しかも、計測範囲は1〜1万リットル/時と広く、微小流量から大流量まで、1台の小型流量計で対応することができる。

 製品は、表示部を内蔵したモデルと、表示部がないモデルを用意する。2017年度中には製品化したい考えだ。

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