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深層学習による感情推定技術、OKIが研究開始:表情やしぐさで人の感情が分かる
OKIは、深層学習(ディープラーニング)を用いた「感情推定」技術の研究開発を始めた。2020年度の実用化を目指す。
利用者の感情に合わせた高度なサービスを提供
OKIは2018年4月、深層学習(ディープラーニング)を用いた「感情推定」技術の研究開発を始めると発表した。概念実証(PoC:Proof of Concept)によるフィールド実験などを重ね、2020年度の実用化を目指す。
感情推定技術とは、人間の表情やしぐさ、視線などの情報を基に、潜在的な感情を推定する技術である。この技術を公共施設などに設置されたKIOSK端末に応用すると、利用者が機械を操作している映像などからその状況が判断できる。困っている状況であれば有人オペレーターにつないで、操作を支援する。
サイネージシステムに適用した場合、表示されているコンテンツに関心を持っているような通行人がいると、システム側から話しかけて、関連する店舗や商品を提案することができるという。
感情推定技術の開発に向けては、ディープラーニングを用いた画像解析技術に強みを持つLaboro.AIと共同で、システム操作時の感情を推定するアルゴリズム(機械学習モデル)を研究する。
OKIは、ATM(現金自動預払機)や券売機などの事業を手掛けており、これら装置の開発により、ヒューマンマシンインタフェースや対話AI技術などのノウハウを得ているとする。今回新たに開発する感情推定技術と、これら技術を組み合わせることによって対面接客と同等レベルのサービス提供を目指すとしている。
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