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韓国発の湾曲/折り畳みできる薄型バッテリー、量産へ1万回曲げても性能維持、安全性も担保

韓国Jenaxは、「第6回ウェアラブルEXPO」(2020年2月12〜14日/東京ビッグサイト)に出展。フレキシブルリチウムイオンポリマー電池「J.Flex」の実製品やデバイス搭載例を展示した。同社によると、J.Flexは2020年夏から量産を開始することが決定しており、ウェアラブルデバイス向けを中心に市場展開を本格化していく。

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 韓国Jenaxは、「第6回ウェアラブルEXPO」(2020年2月12〜14日/東京ビッグサイト)に出展。フレキシブルリチウムイオンポリマー電池「J.Flex」の実製品やデバイス搭載例を展示した。同社によると、J.Flexは2020年夏から量産を開始することが決定しており、ウェアラブルデバイス向けを中心に市場展開を本格化していく。


フレキシブルリチウムイオンポリマー電池「J.Flex」(クリックで拡大)

どんな形でも対応する柔軟性を発揮

 ウェアラブル機器の開発が過熱するなか、デバイスのデザイン性および機能性を制限しないようなフレキシブルバッテリー技術の需要は増している。Jenaxは、この需要にこたえるため、J.Flexの開発を進めてきた。

 J.Flexは、曲げる、巻く、折り畳むなどの変化にも対応する柔軟性を持ったリチウムイオンポリマー電池。厚さ0.5mmまで薄型にできるほか、正方形やベルト状など顧客の要望に応じて自由な形状、サイズで提供が可能だ。公称電圧は3.8V、作動温度は−20〜+60℃。容量はサイズや厚みによって変わるが、例えば31×83×0.7mmのモデルでは、60mAhで、200×200mmのサイズであれば5000mAhの容量も実現する。また、平面状態から曲げ半径20mmの状態に1万回折り曲げた後でも89%以上の容量維持率を保ったままといい、同社は「ハードウェアに必要なスペースを最適化しながらも、十分なエネルギーを供給する」と説明している。

右=いろいろな形のJ.Flex。サイズや厚さで容量は異なる/右=湾曲した状態のJ.Flex。性能、安全性は維持している(クリックで拡大)

独自の技術で高い安全性を確保

 J.Flexでは、電解質として従来のような液体ではなく、ゲル状のポリマーを使用しており、「バッテリーがちぎれても液漏れしない」という。「詳細は明かせない」(同社説明担当者)が、その他にも材料の工夫および同社独自のパウチ加工などによって高い安全性を確保したとしている。

 実際に短絡、過充電、過放電、過電流などの電気的試験、高温、低気圧、過熱などの環境試験および、衝撃、落下、くぎ差し試験などの機械試験にも合格。バッテリーの安全性に関する国際規格IEC62133を取得している。

 今回、ブースではさまざまな形状のJ.Flexを展示。ヘルメットやベルト、ヘッドフォンなどのデバイスに搭載する際のイメージも合わせて紹介していた。

左=2500mAh容量のJ.Flexを搭載したベルト型モバイルバッテリー/右=ヘッドフォンへの搭載イメージ。これで約800mAhの容量を増加できる(クリックで拡大)

 同社は、2020年夏からJ.Flexの量産を開始する。基本的に顧客の要望に応じてカスタマイズするスタイルで、ウェアラブル市場を中心に展開を本格化していく方針だ。

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