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EUVリソグラフィを補完する自己組織化リソグラフィ:福田昭のデバイス通信(293) Intelが語るオンチップの多層配線技術(14)(2/2 ページ)
今回は、自己組織化リソグラフィがEUV(極端紫外線)リソグラフィの弱点を補完する技術であることを説明する。
配線幅と配線端部のばらつきを減らす
そこでEUVリソグラフィでレジストに平行配線群のパターンを形成したあとで、レジストを配線ではなく、DSAリソグラフィの下地層のパターン形成に使うことを考える。こうすると、例えばピッチが26nmの平行配線パターンを形成したときに、配線幅のばらつき(LWR)が2.2分の1(45%)に減らせるとする。
EUVリソグラフィにDSAリソグラフィを組み合わせることで、配線幅のばらつき(LWR)を45%(2.2分の1)に低減(配線ピッチは26nm)。左は配線ピッチとLWRの関係。右は26nmピッチの平行直線群を形成したパターンの観察像。出典:Intel(クリックで拡大)
またDSAリソグラフィはEUVリソグラフィと組み合わせることで、基本ピッチ(×1ピッチ)と2倍ピッチ(×2ピッチ)の平行配線パターンを一括して作れるとした。例えばPMMA-b-PS-b-PMMAといった共重合高分子を使う。中央のPS部が長く、両端のPMMA部はPS部の半分と短い。直線状に伸びた共重合高分子は2倍ピッチ、真ん中で折り返した共重合高分子は基本ピッチの要素となる。
基本ピッチ(×1ピッチ)と2倍ピッチ(×2ピッチ)の平行配線パターンをEUVとDSAの組み合わせで形成する。左は原理図。直線状に伸びた共重合高分子は2倍ピッチ、真ん中で折り返した共重合高分子は基本ピッチのパターンとなる。右は試作したパターンの観察像。出典:Intel(クリックで拡大)
(次回に続く)
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