キオクシア、北上工場に新製造棟建設へ:NANDフラッシュの生産能力増強
キオクシアは2022年3月23日、3次元NAND型フラッシュメモリ「BiCS FLASH」の生産能力増強に向け、北上工場(岩手県北上市)に第2製造棟(K2棟)を建設すると発表した。建設開始は2022年4月からで、2023年に完成予定。投資規模については非開示としているが、「共同投資を行うため、Western Digitalと協議を進めていく予定」という。
キオクシアは2022年3月23日、3次元NAND型フラッシュメモリ「BiCS FLASH」の生産能力増強に向け、北上工場(岩手県北上市)に第2製造棟(K2棟)を建設すると発表した。建設開始は2022年4月からで、2023年に完成予定。投資規模については非開示としているが、「共同投資を行うため、Western Digitalと協議を進めていく予定」という。
K2棟は第1製造棟(K1棟)の東側の土地に建設し、建屋面積は3万1000m2となる予定。具体的な生産能力は非開示だが、「AI(人工知能)を活用した生産システムの導入などによって北上工場全体の生産性やフラッシュメモリ製品の品質を向上させる」としている。また、地震の揺れを吸収する免震構造を採用するとともに、最新の省エネ製造設備の導入や再生可能エネルギーの利用などで環境面も重視した工場となる予定だ。
同社は、「フラッシュメモリ市場は今後もクラウドサービス、5G(第5世代移動通信)、IoT(モノのインターネット)、AI、自動運転、メタバースなどの普及により、中長期的な拡大が見込まれる。K2棟の建設により、最先端フラッシュメモリ製品の生産拡大を通じて市場の需要拡大という好機を生かし、有機的な成長を目指す」としている。
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