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高エネルギー密度バッテリーの米国Ampriusが始動シリコンアノードを開発(2/2 ページ)

シリコンアノードを用いた高エネルギー密度バッテリーを手掛ける米国のAmpriusは、2025年に工場の稼働を開始する。数年以内には、同社製バッテリーが空飛ぶクルマに搭載可能になる見込みだという。

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主要メーカーやスタートアップとの激しい競争

 しかしAmpriusは、米国カリフォルニア州に拠点を置くソリッドステートバッテリーメーカーであるSakuuなど、新しいライバル企業との激しい競争に直面している。

 Munro氏は、「私はAmpriusを一押ししているが、Sakuuもいい勝負をしている」と述べ、他にもQuantumScapeやSolid Powerなどについて言及した。こうしたスタートアップ各社は、CATLや中国のBuild Your Dreams(BYD)などの実績あるメーカーの他、StellantisやGeneral Motorsといった自動車メーカーとのさらなる厳しい競争に直面しているところだ。

 「米国では現在、(電池生産能力の)大規模な拡充が進んでおり、例えばEV用電池開発ベンチャーの米Our Next Energyは2022年に、米国ミシガン州デトロイトで16億米ドル規模の工場設立を発表している。同社は現在、大量の注文を受けているところだ」(Munro氏)

 Benchmark Mineral Intelligenceが実施するウェビナー向けのレポート「Solid-state and lithium metal batteries report(ソリッドステート/リチウムメタルバッテリー関連レポート)」の共著者であるRory McNulty氏は、EE Timesの取材に対し、「Ampriusは、本格的な商業化および製造拡大を進めているシリコンアノードメーカーの1社だ」と述べている。

 「現在のカソード市場と同様に、さまざまな次世代技術が成功を収める余地がある。そこには、シリコンアノードやソリッドステートバッテリーも含まれる」(McNulty氏)

 Ampriusは米国コロラド州ブライトンに、同社初となるバッテリー工場を建設中だ。

 Stefan氏は、「工場は、数ギガワット時の規模までは非常にスケーラブルで、当初は0.5GWh程度のレベルから始動する予定だ」と述べている。

 同工場での生産開始は、2025年を予定している。米国のバイデン政権はインフラ投資雇用法に基づき、同施設に5000万米ドルの補助金を提供している。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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