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東芝D&S、耐圧2200VのSiC MOSFETを開発:PV用インバーターを小型軽量化
東芝デバイス&ストレージ(東芝D&S)は、耐圧2200VのSiC(炭化ケイ素)MOSFETを開発した。太陽光発電(PV)用インバーターシステムの小型軽量化が可能になる。【訂正あり】
ヒートシンクやフィルターなども小さくて軽い部品に
東芝デバイス&ストレージ(東芝D&S)は2023年8月、耐圧2200VのSiC(炭化ケイ素)MOSFETを開発したと発表した。太陽光発電(PV)用インバーターシステムの小型軽量化が可能になる。
新たに開発したSiC MOSFETは、既存製品をベースにドリフト層の濃度と厚みを最適化した。これにより、オン抵抗と耐圧について既存製品と同等の関係性を維持しつつ、宇宙線に対する高い破壊耐量を実現した。しかも、SBD(ショットキーバリアダイオード)を内蔵したことで、寄生PNダイオード通電による信頼性の低下を抑え、逆方向導通時の信頼性を向上させた。
開発したSiC MOSFET素子を内蔵したフルSiCモジュールは、耐圧が同等のSi(シリコン)モジュールに比べ、スイッチング損失が極めて小さいという。計算結果によれば、SiCモジュールを搭載した2レベルSiCインバーターの損失は、従来の3レベルSiインバーターよりも少なく、2倍のスイッチング周波数で駆動しても、消費電力は38%も小さくなることが分かった。高周波駆動により、ヒートシンクやフィルターなど周辺部品を小型軽量化することも可能になるという。
【訂正:2023年8月22日11時 当初、消費電力の削減率は「37%」でしたが、東芝デバイス&ストレージによるリリース更新(8月18日)に伴い、「38%」と修正しました。併せて、当記事の3枚目の図版も差し替えました。】
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