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プリント基板の「弁当箱」からパッケージとチップまで、電磁シールド技術が進化:福田昭のデバイス通信(446) 2022年度版実装技術ロードマップ(70)(2/2 ページ)
JEITA「2022年度版 実装技術ロードマップ」の「パッケージ組立プロセス技術動向」について解説するシリーズ。今回は第3章第4節第6項(3.4.6)「電磁シールド」の概要を説明する。
新たな電磁シールド技術の事例
ここからは新たな電磁シールド技術の事例を紹介していく。はじめは金属キャップの弱点を補うシールド技術である。
金属キャップには内部の半導体チップ(複数)が放射した電磁波を外に出さないという利点がある。ただし金属壁で内部からの電磁波が一部反射し、半導体チップ(複数)に戻る。すると一部の半導体チップでは性能低下や誤動作などの恐れが生じる。
そこで金属キャップ内部(天井部分)に磁性体含有シートを貼り付ける対策が講じられることがある。磁性体含有シートが電磁波を吸収するので、反射がほとんど生じない。
また複数の半導体チップを収容したモジュールでは、モジュール内に隔壁を設けて電磁シールドとする「コンパートメントシールド」技術が開発され、適用されつつある。雑音源となる半導体チップとほかの半導体チップを隔壁によって分離する。隔壁には金属板、導電性ペーストなどが採用される。
このほか、ボンディングワイヤによってシリコンダイ表面を覆うシールド技術、磁性体のプレートをシリコンダイに積層してからモールドするシールド技術、シリコンダイの一部に磁性薄膜を成膜するウエハープロセスでのシールド技術などが研究されている。
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