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IntelとAMDのチップ戦略が「逆転」? 最新Core UltraとRyzenを分解この10年で起こったこと、次の10年で起こること(81)(4/4 ページ)

今回は、IntelとAMDのモバイル向けCPUの新製品を分解する。Intelの「Core Ultra」(Meteor Lake世代)はチップレット構成、AMDの「Ryzen 8000G」(Zen 4世代)はシングルシリコンになっていて、両社のこれまでの傾向が“逆転”している。

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IntelとAMDの戦略が「逆転」

 表3はIntelのCoreシリーズと、AMDのRyzenシリーズそれぞれの前世代、新世代の内部シリコン数とシリコン総面積の一覧である。前世代ではシングルシリコンだったCoreシリーズが新世代ではチップレットに転じ、チップレットであったRyzenがシングルシリコンに入れ替わった関係になっている。シリコン面積の関係も反転したものになっている。チップレットが注目されているが、シリコン種が増えるとパッケージングは複雑になるという側面もある。機能をスケーラブル化するためのチップレットは効果が大きいが、基本機能を寄せ集めるためだけのチップレット構成は、面積(=製造コスト)を増やすだけに見えてしまう。

 次回は、1シリコンで多機能化、高性能化をひたすら続けている最新AIスマホプロセッサとの比較を行いたい。


表3:新旧Coreシリーズと新旧Ryzenの比較[クリックで拡大] 出所:テカナリエレポート

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執筆:株式会社テカナリエ

 “Technology” “analyze” “everything“を組み合わせた造語を会社名とする。あらゆるものを分解してシステム構造やトレンドなどを解説するテカナリエレポートを毎週2レポート発行する。会社メンバーは長年にわたる半導体の開発・設計を経験に持ち、マーケット活動なども豊富。チップの解説から設計コンサルタントまでを行う。

 百聞は一見にしかずをモットーに年間300製品を分解、データに基づいた市場理解を推し進めている。


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