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コンデンサの振動対策とクラック対策福田昭のデバイス通信(455) 2022年度版実装技術ロードマップ(79)(2/2 ページ)

今回は「4.1.3.3 信頼性」の概要を説明する。その中から、「振動対策」と「クラック対策」を取り上げる。

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積層セラミックコンデンサのクラック対策

 「(2)クラック対策」では、積層セラミックコンデンサ(MLCC)のクラック(ひび割れ)を取り上げた。主な原因は、実装基板が曲がる(たわむ)ことによる機械的な応力である。実装基板が曲がる原因には、はんだ付け、電気的検査、基板分割などがある。基板がたわむと外部電極によってMLCCに引っ張り応力が加わる。応力は外部電極付近に集中しており、この領域からクラックが発生する。

 クラックが発生すると、静電容量の低下、絶縁抵抗の著しい上昇(オープン状態)、絶縁抵抗の低下、短絡(ショート状態)といった不具合が起こる。

積層セラミックコンデンサ(MLCC)のクラック発生メカニズムと応力の解析結果
積層セラミックコンデンサ(MLCC)のクラック発生メカニズムと応力の解析結果[クリックで拡大] 出所:JEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会(2022年7月7日に開催された完成報告会のスライド)

 MLCCのチップサイズと基板のたわみによる応力の関係をシミュレーションすると、サイズが小さくなるにつれて応力も小さくなる傾向がある。ただし応力はランドサイズにも依存するので、ランド設計には注意が必要だ。

MLCCのチップサイズと応力(左)、はんだフィレットサイズ(右下)の関係
MLCCのチップサイズと応力(左)、はんだフィレットサイズ(右下)の関係[クリックで拡大] 出所:JEITA Jisso技術ロードマップ専門委員会(2022年7月7日に開催された完成報告会のスライド)

⇒(次回に続く)

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