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大人だって甘えたい! 柔らかいロボット「Morph」に抱きしめられてきたゴム人工筋肉で自然の動きを再現(3/3 ページ)

ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズとKonelは、ゴム人工筋肉を用いた柔らかいロボット「Morph(モーフ)」を開発した。2024年5月17〜25日に都内で開かれた体験イベント「Morph inn」に筆者も参加してきた。

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ゴム人工筋肉の動きのモデルにもなってみた

 Morph/Morph miniの動きは、サルがリンゴを食べる動きや草原の揺れなど、100種類以上の動きから人間が心地よく感じるであろう30種類を選んだものだ。これら30種類の映像データから特長点の変化量を測定し、波形データに変換。波形データに基づいて、空気圧の調整を行い、ゴム人工筋肉を伸縮させてMorph/Morph miniを動かす。ゴム人工筋肉は、2本1セット(合計15セット)で動かし、それぞれのセットの動作タイミングをズラすことで不規則な動きを再現している。体験会の最後には、自分の動きをデータ化するコーナーも設置していた。

Morph用に動きをデータ化する筆者

 都氏は、Morph innのコンセプトについて「ロボットというと、冷たくて硬く、人間の意図した動きをする道具のようなイメージを持たれることが多い。一方で、Morph/Morph miniは、温かくて柔らかく、予想できない動きをする。Morph innでは、Morphに体を委ねて甘えながら、Morph miniに甘えられているような、無目的で甘え合える空間を目指した」と語った。今後は、Morph/Morph miniのサイズバリエーションの拡大や、AI(人工知能)を用いて人間の声に反応して動かせるようにするなどの研究を検討するという。

 ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズ CEO(最高経営責任者)の音山哲一氏は、今後のビジネス面での方針について、「2024年内にはパートナーを見つけ、実用化に向けた実証実験を増やしていく。そのために、今後もイベントでの露出を増やし、多くの人/企業に体験してもらえる機会を作る」と語った。現時点では、オフィスやパブリックスペース(商業施設や駅など)などで休憩目的での設置を検討しているという。

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