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ソニーが熊本県合志市にイメージセンサー新工場を建設へ:モバイル向けセンサーの需要増に備え
ソニーセミコンダクタソリューションズ社長兼CEOの清水照士氏は2024年5月31日、熊本県合志市にイメージセンサーの新工場を建設すると明かした。
ソニーセミコンダクタソリューションズ社長兼CEO(最高経営責任者)の清水照士氏は2024年5月31日、熊本県合志市にイメージセンサーの新工場を建設すると明かした。
同日開催した事業説明会において発表した。新工場は、主に将来のモバイル用イメージセンサーの需要増に備えるものだといい、清水氏は「まずは建設リードタイムと労働力の確保を要する建屋の建設を判断した」と説明。なお、製造装置を含めたライン設営に向けた投資については「今後の需要動向を慎重に見極めながら判断していく」としている。
ソニーセミコンダクタソリューションズは2023年5月の事業説明会において、熊本県合志市に約27万m2の土地を取得することを発表していた。同所は、イメージセンサーを製造する熊本工場(熊本県菊陽町)から西に1.5kmほどの土地だ。なお、熊本工場の隣接地にはTSMCの子会社でソニーも少数株主として出資するJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)の工場があり、2024年内に量産開始を予定。ソニーはJASMからロジック半導体の供給を受ける予定となっている。
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