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パワー半導体市場、25年後半に在庫が正常化 26年から成長拡大2035年に7兆7710億円規模へ(2/2 ページ)

富士経済はパワー半導体の世界市場を調査、2035年には7兆7710億円規模に達すると発表した。2024年に比べ2.3倍の市場規模となる。2024年は電気自動車(EV)の需要鈍化などで在庫を抱えたが、長期的には電動車の普及拡大などにより、パワー半導体市場は大きく伸びると予測した。

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2024年にSiCウエハーがシリコンウエハーの市場を上回る

 パワー半導体の構成部品については、「ウエハー」「前工程材料」「後工程材料」のカテゴリーで市場規模を発表した。これらを合計した市場規模は、2025年見込みの6152億円に対し、2035年は1兆7408億円と予測した。

 パワー半導体向けのウエハー市場は2025年見込みの3009億円に対し、2035年は9118億円と予測した。これまでシリコンウエハーが中心であった。しかし、中国企業による増産効果もあって、2024年にはSiCウエハー市場がシリコンウエハー市場を上回った。GaNウエハーも大きな伸びを示しているという。

 この他、前工程材料は2025年見込みの204億円に対し、2035年は305億円と予測した。後工程材料についても、2025年見込みの2939億円に対し、2035年は7985億円規模に拡大する見通し。

SiCパワー半導体の8インチ製造ラインへの投資などに期待

 パワー半導体向けの製造装置市場は、2025年見込みの7393億円に対し、2035年は1兆3234億円と予測した。2024年後半より自動車関連の設備投資が減少した影響もあって、2025年の市場規模は前年に比べ5%減少する見込み。ただ、中国ではパワー半導体メーカーの工場新設などもあり、市場は続伸した。今後は、SiCパワー半導体で8インチ製造ラインへの投資も予定されており、2027年以降は市場が再拡大するとみられる。GaNパワー半導体の量産投資にも期待している。

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