複数のミニダイ(チップレット)を1つのパッケージに収容する:福田昭のデバイス通信(506) TSMCが解説する最新のパッケージング技術(3)(2/2 ページ)
2025年12月に開催された国際学会IEDMにおける、TSMCの講演を解説するシリーズ。今回は、前回に続き、「先進パッケージ技術の進化」を取り上げる。分割した複数のミニダイを同一パッケージに収容する際の、3つの接続手法を解説する。
中間基板を介したミニダイの近接接続と、ミニダイを積層する直接接続
巨大なシングルダイを複数のミニダイ(チップレット)に分割して製造コストの急増を抑えるという考え方は前回で述べた。分割した複数のミニダイは、同じパッケージに収容する。ここで3つの接続手法が候補となる。
1つは従来と同様に樹脂基板(パッケージ基板)にミニダイを横に並べて搭載し、樹脂基板を通じてミニダイ間を接続する手法である。「2次元(2D)パッケージング」とも呼ぶ。技術的には従来のパッケージング技術とほぼ変わらない。パッケージのコストは最も低くなる。一方でミニダイ間の距離を縮めにくい、ミニダイ間の接続数を多くしにくいといった弱点がある。ミニダイ間の信号伝送速度(あるいは信号伝送周波数)/ピンが高い場合、信号伝送数が多い場合などには向かない。
巨大なシングルダイ(SoCダイ)(上)を複数のミニダイ(チップレット)に分割してから同じパッケージに封止する。ここでは2つのミニダイ(Die1とDie2)に分ける場合を考える。従来と同様に樹脂基板(パッケージ基板)にミニダイを横にならべて載せる(左下、2Dパッケージング)、中間基板(インターポーザー)にミニダイを横に並べて載せる(中央下、2.5Dパッケージング)、ミニダイを積層接続する(右下、3Dパッケージング)、の3通りの候補がある[クリックで拡大] 出所:TSMC(IEDM 2025のショートコース(番号SC1-5)で公表された講演スライドから)
もう1つは中間基板(インターポーザー)にミニダイを横に並べて搭載し、中間基板を通じてミニダイ間とミニダイ・パッケージ基板間を接続する手法である。「2.5次元(2.5D)パッケージング」とも呼ぶ。中間基板の配線ピッチはパッケージ基板よりもはるかに短い。ミニダイを近接して配置できるとともに、ミニダイ間の信号数を多くできる。このため、高速・高周波数で信号をやりとりする高性能チップに向く。
3つ目はミニダイを積層接続する手法である。「3次元(3D)パッケージング」とも呼ぶ。ミニダイ間は微細なバンプ(マイクロバンプ)を介して接続したり、直接接合したりする。ミニダイ間の距離は最も短くなる。
(次回に続く)
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