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2019年のエレクトロニクス業界を記事で振り返る政治に翻弄された1年に(4/4 ページ)

2019年の主なニュースを、EE Times Japanに掲載された記事で振り返ります。

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10月

東芝メモリ、新社名「キオクシア」のロゴ発表

 旧東芝メモリが10月1日、新社名「キオクシア(KIOXIA)」で再出発しました。コーポレートカラーもシルバーに一新しています。課題山積でリスタートしたキオクシアですが、北上工場(岩手県北上市)の経済効果に対する期待は高く、今後が注目されます。

ソニー、イメージセンサー絶好調で長崎に新工場建設

 ソニーが2019年3月期第2四半期(7〜9月期)の業績発表の際、長崎の拠点にCMOSイメージセンサーの製造棟を新設すると発表しました。同社のCMOSイメージセンサーは絶好調。全体に低迷だった半導体市場において、業績見通しを“上方修正”するほどでした。

TSMCがEUV適用7nmプロセスを商用化

 TSMCが、EUVリソグラフィ技術を適用した7nmプロセス技術「N7+」を商用化しました。ただし、使用できるウエハーの数も限られることから、顧客は一部のみになるとされています。

11月

パナソニック、Winbond子会社に半導体事業を譲渡

 パナソニックが、同社の半導体事業を台湾Winbond Electronics傘下のNuvoton Technologyに譲渡することを発表しました。1980年代には、半導体世界売上高ランキングでトップ10入りしていたパナソニックですが、半導体事業は徐々に縮小していき、ついに台湾企業に譲渡するという形で終了することになってしまいました。

新イーサネット規格「SPE」対応のコネクター

 イーサネットが大幅に変わります。新しい規格の「SPE(Single Pair Ethernet)」は、1ペアでギガビット伝送を実現するというもの。ケーブルやコネクターの軽量化、小型化が進むと予測されます。

中国、289億米ドル規模新ファンドで半導体の自給自足へ

 中国で、半導体産業投資の第2段階(フェーズ2)がスタートしました。フェーズ2では、フェーズ1の約2倍となる約289億米ドル(約3兆1662億円)もの膨大な金額が投入される見込みです。

12月

Google創設者のBrin氏とPage氏、46歳で退任

 Googleを創設したSergey Brin氏とLarry Page氏が、Google親会社のAlphabetの役員職を退任しました。このニュースは驚きをもって報じられるとともに、独占禁止法違反の調査や、データの利用方法に関する調査、さらには従業員のストライキなど、Googleを取り巻く状況が不安定になっている中での退任に、懸念の声も聞かれました。

ミネベアミツミ、エイブリックを344億円で買収

 セイコーインスツル(SII)の半導体事業部門が分社化して誕生したエイブリックを、ミネベアミツミが344億円で買収すると発表しました。今後の製品ポートフォリオや戦略が気になります。

量子コンピュータ技術の英新興企業、日本に本格参入

 量子コンピューティング関連のスタートアップの中でも“老舗”であるCambridge Quantum Computingが、日本市場への本格参入を表明しました。量子コンピュータの実用化も少しずつ進む中、企業だけでなく政府、学術機関も巻き込んで、技術競争と市場開拓競争が一層激しくなっていくと予想されています。



 以上、EE Times Japanの記事で2019年を振り返ってみました。いかがでしたか? 皆さまの印象に残っているニュースは何でしょうか。

 実は2018年の振り返りでも、「「政治的な要素」がエレクトロニクス業界を翻弄(ほんろう)した」と書いていたのですが、それはことしも続きました。米中、日韓ともに貿易摩擦は収束する見通しは立っていません。現場(業界)と政府の声は乖離していることを、政府は早急に認識すべきだと感じます。

 一つ、良いニュースは、2020年の半導体業界の見通しが明るいということ。半導体の需要が増え、低迷していた分野でも回復基調に入るとの予測が出ています。エレクトロニクス/半導体業界が明るく活気のあるニュースで満たされることを願っています。

 2019年も、ありがとうございました。

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