絶縁性能とノイズ除去性能に加えて、省電力と効率を大幅に改善するアバゴ・テクノロジーの5MBdデジタル・フォトカプラ「ACPL-x2xLファミリ」を紹介する。従来の5MBdデジタル・フォトカプラに比べ消費電力を2割未満に抑えた新製品であり、産業、医療、電力制御システム、通信などの用途で応用が見込まれている。
電気システム内のデジタル・フォトカプラは、データ伝送に高電圧絶縁およびノイズ除去機能を提供します。フォトカプラの高品質の絶縁バリアは、信号分離のための卓越した信頼性と耐久性を提供します。
アバゴ・テクノロジーの新しい5MBdデジタル・フォトカプラACPL-x2xLファミリACPL-M21L/021L/024L/W21L/K24Lは、絶縁性能とノイズ除去性能に加えて、省電力と効率を大幅に改善します。現在、低消費電力は、産業、医療、電力制御システム、通信などの多くの電子回路用途に必要とされています。これら新しいデジタル・フォトカプラの消費電力は、現在市販されている5MBdデジタル・フォトカプラの20%未満です。
ACPL-x2xLデジタル・フォトカプラは、低消費電力のCMOS出力を備えた新しいフォトカプラです。これらのフォトカプラは、コンピュータ周辺インタフェース、マイクロプロセッサ・システム・インタフェース、高速回線レシーバ、電力制御システムなどのさまざまな用途向けに設計されています。デバイス性能は、40〜105℃の広い温度範囲で保証されており、産業用途に理想的です。ACPLx2xLデジタル・フォトカプラ・ファミリの主な特長は、以下の通りです。
直接駆動が可能(図1を参照)
主な技術仕様は表1の通りです。
新しい5MBdデジタル・フォトカプラ・ファミリの利点は、消費電力が少ないことです。新しいACPL-x2xLフォトカプラ・ファミリは、信号分離性能を損なうことなく10mW未満の消費電力を実現しています。この新しい5MBdデジタル・フォトカプラは、1.6mAの最小入力駆動電流、1.1mAの最大供給電流、3.3Vの低供給電圧のため、消費電力は従来の5MBdデジタル・フォトカプラやアイソレータの20%未満です。
図2は、市販されている他の5MBdデジタル・フォトカプラの中でACPL-x2xLの消費電力が最も少ないことを示しています。
フォトカプラの新しいACPL-x2xLファミリは、低電圧ロジック用途の従来フォトカプラHCPL-x2xxより改良されたパフォーマンスと改善された特徴を提供します(表2を参照)。改良されたACPL-x2xLフォトカプラ・ファミリは、低供給電流、低LED入力電流、低供給電圧、高CMR、広温度範囲などの性能を備えています。新しい5MBdデジタル・フォトカプラは、低電圧ロジック用途(供給電圧2.5V/3.3V/5V)に使用できます。
特に、電気モーター、センサーおよびプログラマブル・ロジック・コントローラが接続された産業環境において、データ通信用途で同相ノイズが大きな問題になることがあります。
出力レシーバのまわりの有効なプレーナメタルトラックの独自ファラデーシールドが、ESD保護を提供し、フォトカプラの入力側と出力側を分離します。また、この独自のパッケージ設計は、入力と出力の間の容量を最小にします。これらの2つの要素が、同相ノイズの効果を最小にし、25kV/μs @Vcm = 1000Vを超える高い同相過渡耐性を実現します。
図3に示す「分割抵抗」入力LED駆動回路は、LEDのアノードとカソード間のインピーダンスを平衡させ、CMR性能をさらに改善します。LED各端子の同相ノイズ電圧の上昇が釣り合っているため、LEDを点灯させることありません。直列接続されたLEDと電流制限抵抗が、ノイズ過渡現象のフィルタリングに有効な低域フィルタを構成します。
フォトカプラに使用されるLEDの品質は、製品寿命を決定する重要な要素です。アバゴ・テクノロジーは、フォトカプラ用の高信頼性LEDを自社工場で製造しています。ACPL-x2xLに使用されている赤外線AlGaAs LEDは、温度と時間両方で優れた安定性を提供します。図4に示すように、LED劣化は、30年*)の稼働時間後でも極めて少ないです。
*)周囲温度100℃、LED駆動電流2.2mAの場合の算出結果
デジタル・フォトカプラを使用して、CANbus、RS-485、RS-232およびI2CアプリケーションにおけるI/Oネットワーキング信号を分離することができます。図5では、デジタル・フォトカプラが、トランシーバとバスインタフェースの間に入れられ、過渡/バースト干渉を分離し、バストランシーバとコントローラ間でデータを送信します。CANbus評価ボードのご用意があります。これはACPLM21Lを採用したCANBus通信信号分離のアプリケーションの一例です。
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提供:アバゴ・テクノロジー株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EE Times Japan 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月14日