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» 2021年06月08日 10時00分 公開

ノイズは取り除いて当たり前! “付加価値”が光るTDKの最新フィルター業界最高水準性能なのに150℃対応、オーディオ用なのにESD保護&無線感度アップ

2021年春から夏にかけて開催されているさまざまなオンライン技術展示会でTDKのフィルター製品が注目を集めている。高性能ながら150℃対応の信頼性を兼ね備えた車載用コモンモードノイズフィルターや、ESD(静電気・サージ)保護機能のついたオーディオ用ノッチフィルターなどだ。そこで、ノイズを除去しながら、さまざまな付加価値も提供するTDKの最新フィルター製品を紹介していこう。

[PR/EE Times Japan]
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 2021年5月26日から開催されている自動車技術に関する展示会「人とくるまのテクノロジー展 2021 ONLINE」(会期:2021年7月30日まで)で、ある車載ネットワーク用コモンモードノイズフィルターが注目されている。それはTDKのコモンモードノイズフィルター「ACTシリーズ」だ。業界最高水準のフィルター特性を誇りながら、これまで難しかった150℃という高温動作対応という高い信頼性を兼ね備え、これまでのコモンモードフィルターの常識を打ち破ったフィルターとして注目を集めているのだ。TDKはACTシリーズだけでなく、ESD保護機能を兼ね備え、無線感度の向上にも寄与するワイヤレスオーディオ機器向けノッチフィルターなども展開。こうしたノイズ除去機能だけでなくさまざまな高い付加価値を持つTDKの最新フィルターを紹介しよう。

左=車載ネットワーク(CAN FD)用コモンモードノイズフィルター「ACT1210Dシリーズ」
右=ワイヤレスオーディオ機器向けESD保護機能付きノッチフィルター「AVRFシリーズ」

150℃対応を実現しながら、最高水準のSパラメーター特性を実現

 自動運転/ADAS(先進運転支援システム)などに代表されるように自動車の進化が続いている。その中で、自動車の各ECU(電子制御ユニット)をつなぎ、車内に張り巡らされている車載ネットワークの高速化が進んでいる。情報系ECU間には、転送速度1Gbpsを誇る車載イーサネット(Ethernet 1000BASE-T1)が導入され、走行系/車体制御系ECUに用いられるCANについても、より高速な仕様「CAN FD」が登場しているのは、ご存じの通りだ。

 こうした車載ネットワークの高速化に伴い重要性が増してきているのがコモンモードフィルターだ。高速通信を行えば、それだけノイズの影響を受けやすくなる。元々、車載イーサネットやCAN FDは、ノイズに強い差動伝送方式を採用している。同方式は、互いに逆相なディファレンシャルモード信号を2本のケーブルを使って送信し、受信側でディファレンシャル信号の電位差を読み取っている。これにより、伝送中に両信号に載ったノイズ(コモンモードノイズ)を打ち消すことができるようになっている。ただ、こうした差動伝送方式でも、2本の伝送路の非対称性により差動信号に歪みが生じ、ノイズを除去しきれなくなる。そこで、取り除ききれなかったコモンモードノイズを除去するのがコモンモードノイズフィルターだ。

車載通信におけるコモンモードノイズフィルターの必要性

 ただ従来のコモンモードノイズフィルターには課題があった。その課題とは“信頼性”だ。従来のコイル方式による同フィルターは巻き線の両端をコア上に形成しためっき端子と接続し、そのめっき端子を直接、基板にはんだ付けして実装していた。はんだやめっきは、温度変化により膨張、収縮するため、熱サイクルの激しい場所では使用が限定化され150℃などの温度対応が要求されるエンジンルーム周辺などでの使用が困難な場合があった。

 高温でも使用可能なコイル式のコモンモードノイズフィルターを実現するには、めっき端子ではなく、金属端子を使用することが有効だ。金属端子は、巻き線と金属端子を熱に強く柔軟性を持つ接着剤で接続する構造で、その接着剤がはんだなどの膨張、収縮を吸収することができ、熱サイクルが激しくてもはんだにクラックなどが発生しにくく、信頼性を高めることができる。

 熱に強い金属端子だが、めっき端子に比べフィルターとしての性能が落ちるという弱点があった。なぜなら、めっき端子に比べ構造が複雑化することで製品設計の制限が多くなるからだ。

 そうした中で、TDKのコモンモードノイズフィルター「ACTシリーズ」は、TDK独自の巻き線技術により、金属端子でありながら、めっき端子のフィルターと同等以上のフィルター特性を達成。これまで難しかった、150℃環境でも使用できるコモンモードノイズフィルターを実現した。「巻き線の長さはもとより、巻き線間隔や巻き線のひねり具合などを精密に制御することで、各ネットワーク規格で定められるSパラメーター特性を満たすことができた」(TDK)という。

Sパラメーターなど特性測定結果などコモンモードノイズフィルター「ACTシリーズ」の主な特長

 CAN FD向けの「ACT1210Dシリーズ」は、150℃温度対応に加え、ピアツーピア接続以外にもバス接続、スター接続といった接続形態にも対応できる低容量特性も兼ね備えているといった特長を持つ。Ethernet 1000BASE-T1用の「ACT1210Dシリーズ」は、125℃対応ながらACT1210Dシリーズと同じ独自金属端子構造を用いており、高い信頼性を誇りながら、業界最高水準のSパラメーター特性を兼ね備えた製品として注目を集めている。

 ACTシリーズの詳細については、2021年7月30日まで開催されている「人とくるまのテクノロジー展 2021 ONLINE」やTDK特設サイトで紹介されているので、ぜひそちらも参照してほしい。

受信感度が向上するぐらい高性能ノッチフィルターなのに、ESDも保護

 昨今、急速に普及しているワイヤレスイヤホン/ヘッドホン。左右のイヤホンが独立して無線化されている完全ワイヤレスイヤホン(TWS:True Wireless Stereo)を筆頭に、活発に製品開発が進められており、高音質化、小型化、低コスト化のニーズが高まっている。スマートフォンやスマートスピーカー、カメラなどの無線通信機能を搭載した他のオーディオ機器でも、高音質化、小型化、低コスト化への要求は共通している。

 そうした高音質化、小型化、低コスト化を同時に実現するデバイスがTDKのノッチフィルター「AVRFシリーズ」だ。

 無線搭載オーディオ機器では、オーディオ信号に無線通信信号がノイズとして乗ってしまうため、無線周波数帯の信号を除去するノッチフィルターが不可欠だ。下の動画の音声を聞いてもらえれば分かるように、ノッチフィルターによる対策がなければ、常に「ザーッ」という可聴ノイズがオーディオ信号に発生してしまう。こうした可聴ノイズを取り除くのが、ノッチフィルターだ。


<音声比較>

フィルターなしの場合の音声
フィルターありの場合の音声

 AVRFシリーズは下図の計測結果からも分かるように、高いフィルター特性を持ち、多くの可聴ノイズを取り除き、高音質化に寄与する。そのフィルター特性の高さゆえに、高音質化だけでなく、無線通信の受信感度にも貢献する。無線信号からのノイズを高いレベルで遮断するため、オーディオ回路側への受信信号の“漏れ”を防ぎ、結果として受信感度が向上するというもの。ある測定では、オーディオ回路にAVRFシリーズを挿入することで、3dB程度受信感度が向上したという。

「AVRFシリーズ」のノイズ減衰特性

 受信感度の改善にも効くほどのフィルター性能を持つAVRFシリーズには、もう1つ隠れた機能が存在する。それがESD(静電気放電・サージ)保護機能だ。

 人の手で扱うことの多いワイヤレスオーディオ機器には必ずESD保護が必要だ。小さな筐体のTWSにも、左右のイヤホンそれぞれにESD保護素子が搭載されている。ESD保護素子としてはTVS(過渡電圧サプレッサ)ダイオードが使用されるケースが多いが、ノッチフィルターにAVRFシリーズを使用すれば、このTVSダイオードは不要になるのだ。

 AVRFシリーズは、他のノッチフィルター同様にMLCC(積層セラミックコンデンサー)の機能を持つのだが、TDK独自のセラミックス材料を使用している点で他のノッチフィルターと一線を画す。この半導体セラミックス材料は、各粒子の表面側は高抵抗の絶縁体だが中心部分は低抵抗の導体となっている。ノッチフィルターとして使用する通常時には、一般的なノッチフィルターとしての特性を発揮する。ただ、静電気などで高電圧がかかった場合には、各粒子表面部の絶縁体の抵抗が急激に下がり、ESDをグラウンドへ逃がす。結果として、ESD保護機能を発揮し、オーディオコーデックICなどへのESDの突入を防ぐことができるわけだ。

ノッチフィルター機能とESD保護機能を1チップで実現する「AVRFシリーズ」

 このESD保護機能付きノッチフィルターであるAVRFシリーズを使えば、0603(0.6×0.3mm)サイズから1005(1.0×0.5mm)サイズが一般的なノッチフィルターよりも大きなTSVダイオードが不要になり、大幅な回路の小型化、低コスト化を実現できるようになる。既にBluetooth/Wi-Fiで使用される1.5GHzから10GHz帯向け品やセルラーバンド(700MHzから2.7GHz)向け品、D級アンプノイズ対策品をラインアップしている。

 TDKでは、2021年6月8日から7月16日の会期で開催されている「テクノフロンティア2021オンライン展」に「AVRFシリーズ」を出品。AVRFシリーズのフィルター特性の良さを体感できる動画デモなどが公開されているので、その音質の良さを実際に耳で確かめてほしい。

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提供:TDK株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EE Times Japan 編集部/掲載内容有効期限:2021年7月7日

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