設計が面倒で、基板サイズも大きくなりがちな電源制御回路を、シンプルにしながら、なおかつ、インテリジェントにするソリューションが登場した。アナログ式電源制御ループ回路と8ビット マイクロコントローラ コアを一体化したMicrochipの「マイコン内蔵アナログ電源コントローラ ファミリ」だ。マイコン内蔵アナログ電源コントローラ ファミリの特長を紹介し、最後にプレゼントが当たる3つのクイズを出題する。【プレゼント応募期間は終了しました】
【プレゼント応募期間は終了しました】
記事の最後に、エスプレッソメーカー(3人)やAmazonギフト券2000円分(50人)が当たるクイズ(3問)を出題します。記事を読めば、簡単に解答できるクイズですので、ぜひ、挑戦してご応募ください。[応募締め切り=2015年5月31日16:59]
多くのベーシックな電力変換アプリケーション向けには、Microchipの豊富な電源関連製品(MCP16331スイッチング素子内蔵降圧型レギュレータ、MCP1642昇圧型レギュレータ、MCP1703Aリニア レギュレータ、MCP73830バッテリー充電モジュールなど)が小型で高効率のソリューションを提供します。一方、ハイエンドの超高効率/高精度インテリジェント電源は、MicrochipのパワーMOSFET(MCP87050など)、パワーMOSFETドライバ(MCP14A015など)、dsPICデジタルシグナル コントローラを組み合わせることで設計できます。
しかし、それらの中間に位置する電源アプリケーションでは、電力変換に求められる性能や機能がさまざまに異なります。リニア レギュレータやスイッチング素子内蔵レギュレータでは得られないインテリジェント機能や高出力が要求される場合、ディスクリート部品と高性能なdsPIC DSCを組み合わせた回路ではコストとサイズの制約を超えてしまうことがあります。このようなニーズには、Microchipのマイコン内蔵アナログ電源コントローラ ファミリを使うことで対応できます。このファミリの製品にはMCP19110、MCP19111、MCP19114、MCP19115、MCP19118、MCP19119があります。この製品ファミリは、アナログ式電源制御ループ回路と8ビット マイクロコントローラ コアを一体化することで、アナログとデジタルの特長を併せ持つユニークな能力を提供します。
多くの場合、これらの先進的PWMコントローラにMOSFETとインダクタを外付けするだけで、小型かつ高効率な電力変換回路を設計できます。また、内蔵マイクロコントローラを使って電源の挙動を決定および調整できるため、非常に柔軟な設計が可能です。重要な電力変換パラメータは全て制御レジスタで保持されます。例えば、目標出力電圧はアナログ制御ループの出力電圧を制御するためのパラメータです。負荷をスリープ状態(通常よりも低い電圧)に移行させる必要がある場合、マイクロコントローラ ファームウェアはI/OピンまたはI2Cインタフェースからスリープ指令を受け取り、制御レジスタに通常よりも低い目標出力電圧値を書き込みます。これにより、出力電圧は新たな目標値まで低下します。同様の方法により、コントローラを定電流制御モードから定電圧制御モードへ移行させることができるため、複雑なバッテリー充電アルゴリズムも実装できます。
計測した環境条件に基づいて電源の動作を調整することもできます。例えば、大電流の急速充電をサポートする車載USB回路では、車載ケーブルの抵抗による電圧降下を補償するために、電流の増加に伴って出力電圧を高めることで、ソケットにおける供給電圧を4.75〜5.25 Vの許容レンジ内に収めることができます。また、高機能なバッテリー充電回路では、バッテリーパックの出力端子で計測した電圧と電流に基づいて、定電圧モードから定電流モードへの切り替えや、トリクル充電のON/OFFを制御できます。さらに、インテリジェントなLED駆動回路では、検出抵抗の読み値と基板温度の計測値に基づいてLEDを駆動することができます。
マイコン内蔵アナログ電源コントローラ ファミリの一部のデバイスはPMBusと互換です。また、このファミリの全ての製品は、性能データ(電圧、電流、温度、相対効率など)をI2Cインタフェース経由で出力できます。さらに、電源の起動時に他の電力変換回路を適切なタイミングでON/OFFするといったシーケンシングも可能です。これらにおいては、機器の仕様に適合するよう改良したファームウェアを使うことで、アプリケーション要件を厳密に満たすことができます。ソフトウェアのみの調整により、同じハードウェア設計を異なるアプリケーション向けに再使用できます。つまり、回路を1つだけ設計し(従ってBOMも1つ)、出力電圧、出力電流、周波数、UVLO、OVLO、デッドタイム、ループ補償は全てソフトウェアで変更します。このような柔軟性により、設計する回路の数を削減できます。同じ設計の回路を再使用することでシステム部品の種類を削減でき、部品の在庫管理も容易になります。
MCP19118/9は、同期降圧型回路向けのコントローラです。これらのデバイスはハイサイドおよびローサイドMOSFETドライバ、制御ループ、補償回路を内蔵し、高電圧(最大DC42 V、連続)を直接入力できます。これらのデバイスは降圧型電力変換アプリケーション(POL電源、USB電源、一部のバッテリー充電アプリケーションなど)に最適です。
MCP19114/5は、ローサイドFETトポロジ(昇圧型、SEPIC、Cuk、フライバック回路)向けのコントローラです。これらのデバイスを使うと、MOSFETとコイルを外付けするだけで、LED駆動や各種バッテリー充電アプリケーション向けの高性能な昇圧型コンバータ回路を設計できます。
マイコン内蔵アナログ電源コントローラ ファミリは電源アプリケーションにおける各種の問題を解消し、さまざまな電力コンバータの能力、効率、集積度を向上させます。
プレゼント応募受け付けは、2015年5月31日16:59をもって終了しました。
【クイズ1】下のマイコン内蔵アナログ電源コントローラ製品の中で、昇圧型回路の制御に最も適しているのはどれですか。
【クイズ2】下のマイコン内蔵アナログ電源コントローラ製品の中で、42 V入力が可能なPOL降圧型DC/DCコンバータの設計に使えるのはどれですか。
【クイズ3】MCP19111を使った電源制御回路の最大スイッチング周波数はどれですか。
【クイズ1】=B
【クイズ2】=D
【クイズ3】=D
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提供:マイクロチップ・テクノロジー・ジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EE Times Japan 編集部/掲載内容有効期限:2015年5月31日