車載および産業向けの750V耐圧 SiCパワーMOSFET新製品、Infineon：システムの効率化やコスト削減に貢献

Infineon Technologiesは2024年2月27日（ドイツ時間）、車載および産業向けのSiC（炭化ケイ素）パワーMOSFET新製品「CoolSiC MOSFET 750V G1」シリーズを発表した。「クラス最高」（同社）とするRDS（on）× Qfrおよび高いRDS（on） × Qoss性能指数を実現し、システムの効率化やコスト削減に貢献する。

[半田翔希，EE Times Japan]

CoolSiC MOSFET 750V QDPAK TSC［クリックで拡大］ 出所：インフィニオン テクノロジーズ ジャパン

　Infineon Technologiesは2024年2月27日（ドイツ時間）、車載および産業向けのSiC（炭化ケイ素）パワーMOSFET新製品「CoolSiC MOSFET 750V G1」シリーズを発表した。「クラス最高」（同社）とするRDS（on）× Qfr（オン抵抗・順回復電荷）および高いRDS（on） × Qoss（オン抵抗・出力電荷）性能指数を実現し、ハードスイッチングトポロジーとソフトスイッチングトポロジーのそれぞれで高効率を発揮するとしている。

　CoolSiC MOSFET 750V G1シリーズは、高い閾値電圧（ゲート閾値電圧：代表値：4.3V）と低いQGD/QGS比を独自に組み合わせることで寄生ターンオンに対する高い堅牢性を確保。ユニポーラゲート駆動を実現して電力密度を高め、システムコスト削減を実現するという。

　同シリーズは25℃動作時のRDS（on）が8m〜140mΩまで幅広く対応する製品を用意している。また、独自の設計によって導通損失やスイッチング損失を削減したため、システム全体の高効率化にも貢献する。パッケージは、最先端のQDPAK 上面放熱（トップサイド冷却、TSC）を採用した。車載用途向けには、QDPAK TSC、D2PAK-7L、TO-247-4を用意し、産業用途向けにはQDPAK TSC、TO-247-4を用意している。

　主なアプリケーションは、車載充電器（OBC）、DC-DCコンバーターといった車載用途の他、太陽光発電およびエネルギー貯蔵システム、産業用駆動装置などの電力／産業用途を想定している。