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「Snapdragon」はさらに高性能に、64ビットCortex-A72を搭載プロセッサ/マイコン(1/2 ページ)

Qualcommは、モバイル向けSoC「Snapdragon」の新製品を発表した。64ビットの「ARM Cortex-A72」を、ARMパートナーの中で初めて搭載した製品となる。

» 2015年02月24日 11時25分 公開

 Qualcommは、モバイル向けSoC「Snapdragon」ファミリの新製品を発表した。さらに、同ブランドをさらに充実させ、今後の製品で性能クラスを分かりやすく示す方針を示している。

64ビット「Cortex-A72」を搭載

 Qualcommは、64ビットの「Cortex-A72」コアを搭載した製品を、ARMパートナーの中で初めて発表した。Cortex-A72を搭載した製品は、2015年3月2日〜5日にスペインのバルセロナで開催されるモバイル通信機器の国際展示会「Mobile World Congress 2015」に向けて続々と発表される見通しだ(関連記事:64ビット化を加速、クアルコムが「Snapdragon」の最新動向を発表)。

 Qualcommが2015年2月18日(米国時間)に発表したのは、ミッドレンジモバイル機器向けSoCである「Snapdragon 600」や「Snapdragon 400」シリーズの製品だ。

photo 「Snapdragon 600」「Snapdragon 400」シリーズ 出典:Qualcomm

 「Snapdragon 620」は、Cortex-A72を4つ、「Cortex-A53」を4つと、計8コアを搭載した「big.LITTLE」構成のハイエンド品である。Snapdragon 620は、現在の「Snapdragon 800」シリーズの全機能を搭載するという。具体的には、21Mピクセルの画像センサーに対応できるデュアル構成の統合イメージシグナルプロセッサ(ISP)や、マルチメディアプロセッシングに対応したDSP「Hexagon」、4K対応のHEVCビデオエンコード/デコードエンジン、アップグレード版のGPU「Adreno」GPUが搭載され、60フレーム/秒(fps)のQHDをサポートする。

 Qualcommは、「詳しい仕様と性能については近日中に発表するが、2015年後半には商用利用が可能で、リファレンスデザインも提供する」と述べている。Snapdragon 620の姉妹品となる「Snapdragon 618」は、「Cortex-A57」を2つとCortex-A53、4つから構成され、Snapdragon 620と同様の機能を備える。

 「Snapdragon 425」は、GPU「Adreno 405」と、Cortex-A53を8つ搭載する他、Snapdragon 620/618と同じ機能を備える予定だ。「Snapdragon 415」もGPUやARMコアに関してはSnapdragon 425と同様だが、13.5Mピクセルまで対応できるISPを搭載するなど、既存品の「Snapdragon 410」に、より近い製品となっている。Snapdragon 425は、Snapdragon 620/618同様、LTEのカテゴリ7(Cat 7)に対応したモデムを搭載している。

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