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銅資源の国内循環を推進 NTT/三菱マテリアルが新会社NTTサーキュラスト(1/2 ページ)

NTTと三菱マテリアルは2026年6月4日、新会社「NTTサーキュラスト」の設立を発表した。使用済み機器を原材料とした非鉄金属(金銀銅など)の再生材の製造および販売と、再生材の特性情報の伝達に関する事業を行う。現時点では2030年度頃で30億円、2035年度頃で300億円程度の売り上げを想定するという。

» 2026年06月04日 15時30分 公開
[杉山康介EE Times Japan]

 NTTと三菱マテリアルは2026年6月4日、新会社「NTTサーキュラスト」の設立を発表した。資本金は15億円(資本金7億5000万円、資本準備金7億5000万円)で、出資比率はNTTが66.6%、三菱マテリアルが33.4%。同年7月1日の設立を予定する。

 新会社では、使用済み機器を原材料とした非鉄金属(金銀銅など)の再生材の製造および販売と、再生材の特性情報の伝達に関する事業を行う。まずは使用済みIT機器など、NTTグループの排出物を起点に回収から再生材化、活用までの循環モデルを実装し、将来的には回収チャネルの拡大や他素材への展開を目指す。現時点では2030年度頃で30億円、2035年度頃で300億円程度の売り上げを想定するという。

NTTサーキュラストの事業構造ロードマップ 左=NTTサーキュラストの事業構造、右=ロードマップ[クリックで拡大] 出所:NTT/三菱マテリアル

資源循環の仕組みを整え銅需給の変化に対応

 NTT執行役員の爪長美菜子氏によると、NTTサーキュラスト設立の背景として、銅の需給構造変化があるという。近年、電気自動車(EV)や再生可能エネルギー、データセンターの拡大などで世界的に銅の需要が伸びている。一方で日本は原料の銅精鉱を100%輸入に頼っているうえ、世界各国で銅などの重要鉱物を囲い込む動きが強まっている。

銅需給の構造変化 銅需給の構造変化[クリックで拡大]出所:NTT/三菱マテリアル

 爪長氏は「持続可能な資源供給の実現には、再生材の活用が不可欠だ。しかし現状、原料となるスクラップの回収が不十分なことに加え、国内の銅スクラップはほとんど海外へ輸出され、国内で循環できていない。さらに再生材の由来や配分、環境負荷といった特性情報が十分に共有されず、再生材の価値を説明することが難しい状況だ」とする。

 「NTTグループは年間47万トンの排出物を管理しているため、資源循環の起点になれる。また業界を横断した情報流通基盤の構築運用の実績があるため、再生材の特性情報を共有、伝達する仕組みを実装できる。こういった強みを生かして、再生材が選ばれる市場づくりに貢献したい」(爪長氏)

再生材(銅)市場の課題課題解決におけるNTTの強み 左=再生材(銅)市場の課題、右=課題解決におけるNTTの強み[クリックで拡大] 出所:NTT/三菱マテリアル
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