メディア

AI需要でシリコンフォトニクスに「300mmウエハー化」の波STは「PIC100」展開強化(1/3 ページ)

AIの急速な普及は、シリコンフォトニクスの世界にも影響を及ぼしている。より高速なデータ通信への要求が高まるにつれ、シリコンフォトニクスの需要が増え、300mmウエハーへの移行が急がれているのだ。

» 2026年07月27日 11時00分 公開
[Pat BransEE Times]

STが「PIC100」の展開を強化

 AIにおいて、データ移動は演算性能そのものと同じくらい重要になっている。データセンターにはより高速な接続が必要であり、それを提供できるのがフォトニクスだ。しかし光エンジンは、量産やコンパクトなパッケージング、高信頼性のテストなどが可能でなければならない。さらに、銅によって生じる消費電力量や信号損失などを低減できるよう、コンピュートに十分に近接させて統合する必要がある。

データセンター内の光インターコネクト[クリックで拡大] 出所:STMicroelectronics データセンター内の光インターコネクト[クリックで拡大] 出所:STMicroelectronics

 STMicroelectronics(以下、ST)は、シリコンフォトニクスの次なる段階が、そのような産業化の課題によって形作られると確信している。同社は現在、300mmウエハーで製造するシリコンフォトニクスプラットフォーム「PIC100」を強化すると同時に、光インターコネクトをプロセッサやスイッチASICの近くに配置するために必要な、パッケージング/電気的統合機能の開発も進めているところだ。

 STにとってこれは、想定していたよりも遅れて登場した市場へ、再び戻ることになる。同社の光/RFファウンドリー部門担当ゼネラルマネジャーであるSylvie Gellida氏によると、同社は10年ほど前に、1レーン当たり50Gのアプリケーション向けに25GBaudのシグナリングをサポート可能な前世代品「PIC25」プラットフォームで、シリコンフォトニクス関連の取り組みを開始したのだという。

 この技術は生産段階に到達したが、まだ市場の準備が整っていなかった。Gellida氏は米国EE Timesの取材に対し、「キラーアプリケーションが存在しなかったのだ。STは事業活動を中断したが、研究開発は辞めなかった。なぜなら、そのアプリケーションがまたいつか出現すると確信していたからだ。さまざまな条件が全て整った今こそ、この市場に対応すべき時が来たといえる」と述べた。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.