再発防止策は「風土」「制度」「プロセス」の3つを軸に進める。制度面では品質保証部門の独立性を確保して権限を強化するほか、本社による品質監査/モニタリングを実施する。グローバル共通の品質保証規程や、品質問題発生時のエスカレーションルール、レポートラインも見直す。
中長期では、開発/設計から納品まで品質を一気通貫で管理する仕組みを構築する。部門横断で業務プロセスを再設計するとともに、品質データの連携/可視化によってトレーサビリティーを強化する。事業側と品質部門の責任分担や意思決定権限も明確化し、グループ共通の品質ガバナンスを構築する方針だ。
背景には、M&Aなどで事業規模を拡大する一方、グループを横断する管理機能の整備が追い付かなかったとの認識がある。岸田氏は本社や地域のヘッドクオーターなどの管理部門について「非常に薄い本社組織で、ある意味、節約をしながらこれまで、ここまでの規模になっている」と説明。「このままで継続して成長し続けていくとか、健全なオペレーションが継続できるという体制にはないという判断のもと、改革に取り組んでいく」とした。
企業風土についても抜本的に見直す。ニデックは目指す企業文化として、「Speak Up/Bad News First」「品質・コンプライアンスを絶対的な前提に」「全員が当事者」「正しい行動が評価される」の4項目を掲げた。問題を率直に報告できる環境を整えるほか、人事評価制度の見直しや経営と現場の対話、コンプライアンス研修などを進める。
会見では、品質不正の原因を「風土」とすることで経営側の責任が曖昧になるのではないかとの指摘も出た。岸田氏は、風土改革を漠然とした、表面的な活動に終わらせるつもりはないと強調。品質不正の背景となったプレッシャーについて「経営層からの起点だろうと思う。そこも含めた風土改革をすることが、私たちが取り組むことだ」と述べた。
また、2026年1月に品質総点検を開始した以降にも、一部で不適切行為が続いていたことについて「大変重く受け止めている」と説明。「風土も含めた大改革なしには先には進めない」として、従業員が問題を率直に報告できる環境を構築する必要性を強調した。
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