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NVIDIAが描くAI市場の「次章」、日本の活路はどこか:大山聡の業界スコープ(105)(3/3 ページ)

» 2026年10月15日 11時00分 公開
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日系企業/日本政府がやるべきこととは

 では、NVIDIAのもくろみ通りに進んでいくことを前提にしたうえで、日系企業および日本政府がやるべきことは何か。

 単刀直入に申し上げれば、ソフトバンクグループ(SBG)が描くAI戦略に「乗っかる」形で、1つ1つのAI事業を具体化していくことが最も現実的ではないか、と筆者は考えている。2020年9月、SBGは2016年に7月に買収したArmをNVIDIAに売却すると発表した時は「あの頭の良い孫さんが何を考えているんだ、半導体業界のことを全然理解していないのか」と、ずいぶんとネガティブなコメントをしたが、あれだけの資金力と行動力を備えた経営者は他にいないし、今はAI事業に注力すべく、非常に精力的に活動されている。

 買収した半導体設計企業であるAmpere Computingの設計力を活用してAIサーバ向けSoCの開発を手掛けてもらったり、やはり買収したABBロボティクスを活用してフィジカルAI事業を加速させたり、SBGが抱えるAI関連リソースはAI事業の具体化に直結しやすい。Rapidusが2nm世代半導体デバイスの開発に成功すれば、有力な顧客にもなってくれるだろう。

 日本政府としても、ソブリンAIの構築はSBGを中心に進めることが効果的と思われる。

 AIといえば米国、対抗馬の中国、の動きが目立つ傾向が強いが、日本には日本の、いろいろな意味で日本の特徴を生かしたAI技術や活用方法があってもよいと思う。そしてそのような動きが、日本の半導体産業の活性化につながってくれれば、言うことなしなのだが――。


⇒連載「大山聡の業界スコープ」バックナンバー

筆者プロフィール

大山 聡(おおやま さとる)グロスバーグ合同会社 代表

 慶應義塾大学大学院にて管理工学を専攻し、工学修士号を取得。1985年に東京エレクトロン入社。セールスエンジニアを歴任し、1992年にデータクエスト(現ガートナー)に入社、半導体産業分析部でシニア・インダストリ・アナリストを歴任。

 1996年にBZW証券(現バークレイズ証券)に入社、証券アナリストとして日立製作所、東芝、三菱電機、NEC、富士通、ニコン、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソニー、パナソニック、シャープ、三洋電機などの調査・分析を担当。1997年にABNアムロ証券に入社、2001年にはリーマンブラザーズ証券に入社、やはり証券アナリストとして上述企業の調査・分析を継続。1999年、2000年には産業エレクトロニクス部門の日経アナリストランキング4位にランクされた。2004年に富士通に入社、電子デバイス部門・経営戦略室・主席部長として、半導体部門の分社化などに関与した。

 2010年にアイサプライ(現Omdia)に入社、半導体および二次電池の調査・分析を担当した。

 2017年に調査およびコンサルティングを主務とするグロスバーグ合同会社を設立、現在に至る。


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