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NVIDIA製GPU搭載サーバのコスト/スペックを分析してみた大山聡の業界スコープ(98)(1/3 ページ)

今回はNVIDIAの決算分析に加え、同社製GPUがどのようなAIサーバに搭載され、どんな形や規模で大手ITベンダーのデータセンタに収まるのか、一連の流れについて考えてみた。

» 2026年03月16日 11時00分 公開
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 日本時間の2026年2月26日、NVIDIAの2025年11月〜2026年1月期の決算が発表された。結論から言えば予想を上回る好決算で、極めてポジティブな印象だった。この決算発表直後に同社の株価が下落したことは、長らく証券業界から遠ざかっている筆者には理解できない現象ではあったが、ここではその点には立ち入らない。

 今回はNVIDIAの決算分析に加え、同社製GPUがどのようなAIサーバに搭載され、どんな形や規模で大手ITベンダーのデータセンタに収まるのか、一連の流れについて考えてみた。AIサーバといってもさまざまなスペックがある。ITベンダーのデータセンターのシステム構成も一様ではないだろう。しかし筆者としては、ここで巨額のカネが動き、世界中の半導体/ハイテク市場の中心地として情報処理と配信が行われている実態について、少しでもイメージを具体化したい、という強い思いがある。実際にデータセンターの設計や業務管理などに関わっている方から見れば、突っ込みどころ満載の分析になるかもしれないが、今回はぜひとも分析にチャレンジしてみたいと思う。

今や世界中が注目する同社の決算

 証券/金融業界のみならず、半導体/ハイテク業界の関係者も含め、恐らく世界中の数十億人がNVIDIAの決算結果を気にしているのではないだろうか。NVIDIAの四半期決算発表時期が近づいてくると、地上波テレビのニュースでもNVIDIAの名前が連呼される。私事で恐縮だが、2026年2月26日の決算発表当日は動画の収録に呼び出されたり、複数のメディアからコメントを求められ、NVIDIAへの大変な注目度の高さに実感させられた。NVIDIAがAIをわれわれの身近な存在にしてくれそうなこと、今後の私たちの生活や仕事のスタイルを変える原動力になりそうなこと、などを考えると、注目されるのは必然的といえるだろう。

 下図は、NVIDIAの用途別売上推移をグラフ化したものである。

NVIDIAの用途別売上推移[クリックで拡大] 出典:NVIDIA発表資料を基にGrossberg作成

 最新決算で発表された四半期売上高は681億米ドル。もともとの見込みは650億米ドルだったが、これをはるかに上回った。しかもそのうちデータセンター向けは623億米ドルを占めており、売り上げの大半を占めていることが分かる。NVIDIAは次の四半期(2026年2〜4月期)売上高見込みを780億米ドルとしている。まだ伸びるのか、いつ頭打ちになるのか、と心配する人もいるかもしれないが、NVIDIAが抱えている受注残は5000億米ドルを超えている、という説もあるのだ。同社CEOのJensen Huang氏は具体的な数字については明言を避けているものの、これだけの売上増を達成しても受注残が増える傾向にある、と明言している。NVIDIAの売り上げはTSMCの製造能力(特にCoWoS)およびSK Hynixなどの広帯域メモリ(HBM)供給能力がボトルネックになっていることは周知の事実であり、まだピークが見えるような段階ではない。そもそもAI市場自体がまだデータセンターの生成AIが中心で、特定用途向けのAIシステムが続々と誕生するのはこれからである。筆者自身も「AI市場はまだ黎明(れいめい)期の段階」と認識しており、今後の発展を楽しみにしている一人である。

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