ソニーは「CEATEC 2026」(2026年10月13〜16日、幕張メッセ)で、同社ベンチャーキャピタルの活動を紹介。ソニー出身の藤原健真氏らが率いるLENZOは、同社技術を用いたAIアクセラレーターとソニー製カメラを組み合わせてVLAシステムを構築していた。
ソニーは「CEATEC 2026」(2026年10月13〜16日、幕張メッセ)に出展し、同社ベンチャーキャピタル「Sony Innovation Fund」の活動を紹介した。同ブースでは、日本発のAI半導体スタートアップであるLENZOも出展し、製品デモを行っていた。
LENZOは、かつてソニーで家庭用ゲーム機「PlayStation 2/3」の開発に携わった藤原健真氏、富士通を経て現在は奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科の教授として計算機アーキテクチャの研究を行う中島康彦氏によって、2024年に設立されたAI半導体スタートアップだ。
同社のコア技術となるのが、中島氏が研究するCGLA(CPU-Grounded Linear Array)アーキテクチャをベースとした「TokenProcessor」だ。不要なデータ移動を最小限に抑え、拡張性に優れた並列実行を実現することで低遅延推論を実現する。
現在開発中のAIアクセラレーター「LENZO Aシリーズ」(以下、Aシリーズ)にも同技術を用いていて、5〜10Wの低消費電力や65TOPS(INT8)のAI演算性能を実現可能。再構成可能なデータフロー処理や、最大64GB(ギガバイト)のLPDDR4に対応した拡張性の高いメモリアーキテクチャ、PCIe Gen3接続や標準Linux環境に対応する汎用性なども備えるという。今回のブースでは、TokenProcessorを搭載したボードとソニー製カメラを組み合わせ、エッジでの視覚言語アクション(VLA)システムを構築していた。
藤原氏によると、すでにAシリーズの設計は完了していて、現在はTSMCなどのファウンドリーと製造に関する話を進めている段階だという。「過去に中島氏の研究室で120nmプロセスでシリコン化したこともあるため、チップにして動くことも分かっている。あとは資金を集めて製造に移るだけだ」(藤原氏)
「Aシリーズは4nmや8nmなどのプロセスで作ろうとしているが、サンプルの製造だけでも数十億円の資金が必要になる。AI開発はものすごい速度で動いているため、とにかく早く動かないといけない。なるべく早く資金を確保し、2027年後半にAシリーズのサンプル出荷を開始する予定だ」(藤原氏)
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