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無線LANと電力線通信、両推進団体がスマートグリッド市場を狙って提携無線通信技術 Wi-Fi

無線LAN技術の推進団体であるWi-Fi Allianceと、家庭への電力線通信の導入を推進するHomePlug Powerline Alliance(HPA)は、両団体が取り組む技術をスマートグリッド分野に普及させるべく、協力関係を結んだ。

» 2010年11月09日 14時23分 公開
[Rick Merritt,EE Times]

 無線LAN技術の推進団体であるWi-Fi Allianceと、家庭への電力線通信の導入を推進するHomePlug Powerline Alliance(HPA)は、両団体が取り組む技術をスマートグリッド分野に普及させるべく、協力関係を結んだ。

 両団体はこの協定の下、スマートグリッド分野のアプリケーションにおける互換性を確保することを目指して、無線LAN(Wi-Fi)とHomePlugの仕様および標準規格の技術的な審査を共同で実施する。具体的には、「Smart Energy 2 Application Profile」に準拠するアプリケーションが、Wi-Fiの無線ネットワークとHomePlugの有線ネットワークにまたがって運用できるようにする。

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 今後、Wi-Fi AllianceとHomePlug Powerline Allianceは協力して、スマートグリッド分野のアプリケーションに向けて無線技術と電力線技術を売り込んでいくという。なお、両団体はともに、米国標準技術局(NIST:National Institute of Standards and Technology)が設立したスマートグリッド関連の標準規格を管理する団体「Smart Grid Interoperability Panel(SGIP)」に加盟している。

 Wi-Fi AllianceのCEOを務める Edgar Figueroa氏は、「HomePlug Powerline Allianceとの提携によって、家庭用の電力線ネットワークに接続された無線LAN機器の相互運用が容易になると期待している」と述べている。Wi-Fi Allianceはこれまでに、8000種類以上の製品を認証している。

 また、HomePlug Powerline Allianceのプレジデントを務めるRob Ranck氏は、「HomePlug対応機器と無線LAN対応機器は、世界中で広く普及している。スマートグリッドの大規模な展開に向けて、これらの機器のシームレスな相互運用性を保証することが重要になる」と語っている。

 HomePlugの電力線ネットワーク仕様には、ブロードバンド対応アプリケーション向け規格「HomePlug AV」のほか、スマートエネルギー/スマートグリッド分野のアプリケーションに向けた規格で2010年6月に策定が完了したばかりの「Green PHY(GP)」や、ブロードバンド対応アプリケーション向けの次世代規格で2011年4月に完成する予定の「HomePlug AV2」がある。

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