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「ファウンダリから入手したばかり」、28nm FPGAの実動デモをザイリンクスが披露プログラマブルロジック フォトギャラリー(1/5 ページ)

ザイリンクスが28nm世代のプロセス技術で製造する次世代FPGA「Kintex-7」の実動チップを使ったデモを披露した。「3月の中旬に当社がファウンダリから入手したばかりのエンジニアリングサンプル品で、初期テストを通過したチップ」(同社)を使ったデモである。

» 2011年04月07日 11時52分 公開
[薩川格広,EE Times Japan]

 FPGA大手ベンダーのザイリンクスは、エレクトロニクス関連企業の首脳陣が集う報道関係者向けイベント「Globalpress Electronics Summit 2011」(米国カリフォルニア州のサンタクルーズで2011年3月28日〜31日に開催)で、28nm世代のプロセス技術で製造する次世代FPGA「Kintex-7」の実動チップを使ったデモを披露した。同社は2011年3月18日に、同FPGAの一部品種のエンジニアリングサンプル品を、早期採用顧客に向けて出荷したと発表していた。Kintex-7のうち、集積規模が中程度の品種「K325T」である。

 Kintex-7は、28nm世代品で同社が用意する3つの製品群の中で、価格対性能比に重点を置いて最適化した品種群である。40nm技術で製造する現行FPGAのハイエンド品「Virtex-6」に比べて、同等の動作周波数に対応しながらも、価格と消費電力をいずれも50%削減するという。

 今回は、「3月の中旬に当社がファウンダリから入手したばかりのK325Tのエンジニアリングサンプル品で、初期テストを通過したチップ」(同社の説明員)を使って、4つのデモを披露した。(1)低い消費電力をアピールするデモと、(2)28nm世代品で新たに搭載するアナログ回路ブロックの応用を見せるデモ、(3)高速シリアルインタフェースの実動デモ、(4)ビデオ処理アプリケーションの実演である。

 さらに同社は、Kintex-7のデモとは別に、(5)2011年3月1日に発表したばかりのARMコア内蔵FPGA製品群「Zynq(ジンク)」の開発ボードを使ったデモも見せた。

 以下、本稿では、これらのデモをフォトギャラリー形式で紹介する。

動作時も待機時も、消費電力は50%オフ

 右側はKintex-7、左側はVirtex-6をそれぞれ搭載した開発ボードである。両FPGAに同じ回路を実装して動作させ、消費電力を比較して見せた。具体的には、トグルフリップフロップを16段接続した回路を512個実装している。待機状態ではVirtex-6が1.6Wを消費するのに対し、Kintex-7は0.5Wにとどまっていた。100MHzのクロック周波数でフリップフロップ群を動作させた場合は、Virtex-6が2.1W、Kintex-7が1Wだった。

写真1

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