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OSRAMがSamsungとLGを提訴、LED技術を侵害かビジネスニュース 特許/知財

LEDには長い特許紛争の歴史がある。2000年ごろには青色LEDを巡って主要各社が特許合戦を繰り広げた。次は白色LEDだった。現在は各社が白色LEDに関するクロスライセンス契約をほぼ終えた段階にある。今回の訴訟は歴史の浅い韓国メーカーを照明分野の最大手企業が訴えた形だ。

» 2011年06月10日 14時23分 公開
[Peter Clarke,EE Times]

 大手照明メーカーであるドイツのOSRAM(オスラム)は、Samsung ElectronicsとLGグループ各社が特許を侵害したとして、米国とドイツの裁判所に提訴したと発表した。LGグループについては、日本の裁判所にも提訴したという。さらに、中国でもLGグループに対する訴訟を起こした。なお、OSRAMはSiemensの子会社である。

 同社は発表資料の中で、Samsung ElectronicsとLGグループが、白色LEDと表面実装型LED関連の特許を侵害したと主張している。OSRAMが保有する技術の不正使用の防止と、これらのLEDを搭載した製品の輸入と販売を禁止する措置を求めるとともに、賠償も要求する考えだ。同社が特許を侵害されたと主張するLEDは、LEDバックライト液晶を搭載したテレビやPC用液晶ディスプレイなどの製品で採用されている。

 同社の特許の適用範囲は、電気的接合や熱的接合の構造だけでなく、青色LEDチップが放射した青色光を、蛍光体を使って白色光に変換する技術などにも及ぶ。このような白色LEDは一般的に、テレビセットやディスプレイなどに向けたバックライトとして使われることが多い。

 OSRAMの子会社であるOSRAM Opto SemiconductorsでCEOを務めるAldo Kamper氏は、発表資料の中で、「当社は、長年にわたり徹底的に研究開発に取り組んできた成果として、数多くの特許を取得した。これらの強力なIP(知的所有権)は、Philips Lumileds LightingやCree、日亜化学工業などの主要な競合企業からも認められる重要な位置付けを獲得しており、クロスライセンス契約の締結に至っている」と述べている。

 OSRAMの2010年会計年度の売上高は、47億ユーロ(約69億米ドル)だった。同社は本社のあるドイツの他、世界各国に拠点を置き、4万人以上の従業員を抱えている。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】




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