ソーシャルビッグデータ関連では、地域との連携を多く進めている。委託研究なども含め、約20カ所においてビッグデータ/IoTセンサーを活用した実証実験が各地で行われており、「このような取り組みも引き続き注力していきたい」(伊丹氏)と語る。
人工知能分野では、研究開発加速のために統合的AI準備室が設立された。ここでは、脳情報系との一体型研究に加えて、多言語翻訳などの研究も行われる。産業技術総合研究所や新エネルギー・産業技術総合開発機構との連携研究も強化する予定だ。
最後のグローバル展開強化では、これまでも欧米諸国で共同研究を行ってきたのに加え、現在、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域での研究機関との連携を活発に進めているという。ASEANとNICTによるICT研究開発ラウンドテーブルが2013年11月と2015年2月に行われ、その成果として共同研究を企画、実施する組織「ICT Virtual Organization of ASEAN Institutes NICT」が2015年2月に発足した。同組織には9カ国23機関が参加し、「現在、立ち上げ途上だが共同研究の企画が進んでいる」(NICT)という。
NICTは、第4期中長期計画のスタートを受けて、「世界最先端のICTを実現するとともに、イノベーション創出のために産業界や学術界、海外の研究機関などとの連携を強化し、社会への貢献に一層精進していく」とリリース上で述べている。
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