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Intel創業2年目、初めての製品売り上げを計上するも赤字は拡大福田昭のデバイス通信(169) Intelの「始まり」を振り返る(2)(1/2 ページ)

創業翌年となる1969年。創業後わずか9カ月で製品の開発を完了させたIntelだったが、資金繰りは厳しかった。1969年における最終損失は前年の4.3倍に増大している。

» 2018年11月20日 11時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]

創業後わずか9カ月で製品の開発を完了

 前回から、Intelの創業当時の活動を創業年から1年ずつ記述する連載を開始した。記述のベースとなるのは、Intelの公式文書である「年次報告書(アニュアルレポート)」である。

 前回ではIntelの創業年である1968年の活動を記述した。といっても同社は7月18日に設立されたので、1968年における実質的な活動期間は5カ月強であり、半年に満たない。1年を通じた活動が始まるのは翌年の1969年からである。

 前回でも述べたように、設立当初のIntelにおける台所事情は、明るいものではなかった。一刻も早く製品を開発し、売り上げを立てる必要があった。もちろん、さらなる資金の調達も急務だった。

 1969年のIntelはその両方をやってのける。創業後わずか9カ月後の1969年4月に、最初の製品である64ビットのショットキーバイポーラSRAM「3101」の開発を完了する。この製品は、同年の7月から、Intelの初めての製品売り上げとしての収入をもたらす。一方で株式の発行によって393万7726米ドルの資金を新たに調達する。

Intelが初めて開発した製品「3101」の外観。記憶容量が64ビットのショットキーバイポーラSRAMである。出典:Intel(クリックで拡大)
Intelが初めて開発した製品「3101」のシリコンダイ写真。出典:Intel(クリックで拡大)
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