ルネサス エレクトロニクスは2019年3月26日、同社の産業分野向けプラットフォーム「RZ/G Linuxプラットフォーム」の一つとして、制御システムのセキュリティ規格である「IEC62443」の認証取得をサポートするソリューション「RZ/G IEC 62443-4-2 READYソリューション」を発表した。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2019年3月26日、同社の産業分野向けプラットフォーム「RZ/G Linuxプラットフォーム」の一つとして、制御システムのセキュリティ規格である「IEC62443」の認証取得をサポートするソリューション「RZ/G IEC 62443-4-2 READYソリューション」を発表した。2019年内にも提供を開始するという。
RZ/G Linuxプラットフォームは、Arm Cortex-AコアベースのMPU(マイクロプロセッサ)や、産業分野に必要なソフトウェアを1パッケージ化した「Verified Linux Package(VLP)」、Linuxプラットフォーム開発環境、量産もできるモジュールなどから構成される。
IEC62443は、制御システムをサイバー攻撃などから守るための、汎用的な標準セキュリティ規格である。PLC(Programmable Logic Controller)などのコンポーネント機器からシステム、組織・オペレーターまでを網羅していて、FA(Factory Automation)業界だけでなく、BA(Building Automation)業界からも注目されている。
ルネサスのインダストリアルソリューション事業本部 RZ HMIソリューション部の吉田健人氏によれば、IEC62443は欧米の政府も注目しているという。「例えば米国では、サイバーセキュリティフレームワークのガイドラインにIEC62443が引用されている。ドイツでは、IEC62443をデファクトスタンダードにするということを政府が既に決定している。加えて欧州では、サイバーセキュリティ規格を統一しようという動きがあり、それに対してIEC62443が提案されている。この提案が通れば、欧州全体におけるサイバーセキュリティ規格のデファクトが、IEC62443になる可能性がある」(吉田氏)。つまり、IEC62443に準拠していなければ、欧州や米国などで販売できなくなる可能性もあるのだ。
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