マクセルは、同社の全固体電池とローム製昇圧DC-DCコンバーターICなどを基板上に実装した「評価用電源モジュールキット」を、ロームと共同開発した。民生機器から産業機器まで幅広い用途において、全固体電池の採用拡大を目指す。
マクセルは2023年1月、同社の全固体電池とローム製昇圧DC-DCコンバーターICなどを基板上に実装した「評価用電源モジュールキット」を、ロームと共同開発したと発表した。民生機器から産業機器まで幅広い用途において、全固体電池の採用拡大を目指す。
電源モジュールキットは、硫化物系固体電解質を用いたマクセル製のセラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」と、ローム製で超低消費電流技術「Nano Energy」を搭載し消費電流を180nA(代表値)に抑えた昇圧DC-DCコンバーターIC「BD8B133NWX」をはじめ、充電制御ICやリセットIC(オプション)などを実装している。
マクセルの全固体電池は、硫化物系固体電解質の中でも特に安定性とイオン伝導性および、成形性に優れた「アルジロダイト型固体電解質」を用いている。これによって、高耐熱と長寿命を実現したという。
中でも、外装にセラミックパッケージを用いた製品は、コイン形全固体電池の容量や出力特性を維持しつつ、耐熱性と密閉性をさらに高めているため、リフローはんだによる実装にも対応する。「200℃加熱」や「くぎ刺し」などに対する高い安全性も確認した。
なお、PSB401010Hは従来の「PSB401515L」に比べ、約2倍のエネルギー密度で、小型高容量化を実現している。2023年度に量産を始める予定だという。
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