メディア

CPUを「3度」手放したImagination 背景にRISC-Vのレッドオーシャン化大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)

Imagination Technologiesのページから、CPU IP(Intellectual Property)の製品ページがひっそりと消えた。実は同社がCPU IPビジネスを手放すのはこれが3度目になる。今回、手放した理由は何なのか。それを推測すると、RISC-V市場の変化が見えてくる。

» 2025年02月19日 11時30分 公開
[大原雄介EE Times Japan]
TechFactory

本記事は「TechFactory」に掲載された会員限定コンテンツをEE Times Japan向けに再編集した転載記事となります。[全文を読む]には、ログインが必要になります。

ひっそりと消えたCPU IPのページ

 2025年1月のニュースと言えば、月末にIntelの決算発表があり、こちらが予想通りの赤字決算となった(売上総額でも再びSamsung Electronicsに抜かれて2位になった(参考記事)こと、それとDeepSeekの一般利用がスタートし、いきなりNVIDIAの株価を17%ほど下げ、時価総額を90兆円近く吹っ飛ばしたことが大きなニュースであったが、こちらは他にも記事が出ているのでちょっと見送って、今回は別のニュースを。

 ことし(2025年)に入って早々、複数のメディアが、Imagination Technologies(以下、Imagination)がRISC-V CPU IP(「Catapult CPU IP」)の提供ビジネスから撤退したことを報じた。実際Internet Archiveで検索してみると、2024年9月19日付のProduct PageはGPUとCPU、AIという3種類のIP(Intellectual Property)が提供されていた(図1)のに、10月12日付ではCPU IPが見事に落ちているのが分かる(図2)。またCPU IPのページに行くと、現在はProductsページにリダイレクトしており、もうCPU IPのページにはアクセスできなくなっている。

Photo01:この時はまだちゃんとCatapult CPU IPが並んでいる。 図1:この時はまだちゃんとCatapult CPU IPが並んでいる[クリックで拡大]
図2:GPUとAIの説明は変わらないが、さりげなくCatapultが消えている[クリックで拡大] 図2:GPUとAIの説明は変わらないが、さりげなくCatapultが消えている[クリックで拡大]

 この件に関して同社は何もプレスリリースを発表しておらず、公式Blogでも一切言及がない。どうもひっそりとCatapultの幕を閉じることにしたようだ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.