需要の高まりに対応するために、ASMLは製造能力の拡大を計画する。同社は、2027年にLow-NA EUVシステムとDUV(深紫外線)液浸露光装置の両方の生産能力を30%増強する予定で、2028年にはさらに30%の増強を検討しているという。
Wells FargoのアナリストであるJoe Quatrochi氏は「ASMLは2027年に約85台の装置を生産するとしている。これがASMLのサプライチェーンが対応できる上限なのか」と質問した。Dassen氏は「現在の計画は、顧客の要望とサプライチェーンの供給能力に合致している」と答え、「もしそれ以上が必要とされるなら、過去数四半期と同様に、本腰を入れてさらなる対応が可能か検討するつもりだ」と述べた。
TD CowenのアナリストであるKrish Sankar氏は、ASMLが計画している2028年の生産能力の増強について「正式な発注を待ってから着手するのか」と質問した。ASMLの経営陣は「契約の締結を待つのではなく、顧客の需要シグナルに基づいてサプライチェーンの準備を進めている」と答えた。
ASMLの見通しは、SEMIの中間予測と一致している。SEMIは、半導体製造装置の総売上高は2028年まで増加を続け、2295億米ドルに達する可能性があると予測している。ASMLのリソグラフィ装置を含むウエハーファブ装置市場は、2026年に前年比23.1%増の1439億米ドルに達する見込みだ。
SEMIのプレジデント兼CEOを務めるAjit Manocha氏は「AIは、より高性能で高効率なチップの需要を加速させ、半導体製造装置市場全体の投資拡大をけん引している」とコメントした。SEMIは、メモリ装置への支出も急増すると予想していて、2026年のDRAM装置の売上高は前年比39%増の388億米ドルに達すると予測している。
後工程でも、半導体テスト装置の売上高が前年比31%増の153億米ドルに達すると予想されている。中国、台湾、韓国は、2028年まで半導体設備への支出の上位地域であり続ける可能性が高い。
ASMLのCEOであるChristophe Fouquet氏は「主に広帯域メモリ(HBM)およびDDRメモリの製造能力の拡大にけん引されて、2026年のメモリ顧客からの収益は75%増加すると見込んでいる」と述べている。
ODDO BHFのアナリストであるStephane Houri氏は「HBMによるリソグラフィ工程数の増加と生産量の増加が、メモリ向け需要の増加にそれぞれどの程度つながっているのか」と質問した。Fouquet氏は「この需要増の要因は、HBMおよびDDRの生産量の増加と、新しいメモリノードで必要となるEUVおよび液浸露光の層数増加の両方にある」と説明した。
ASMLは「ロジック分野において、メーカー各社が既存の3nm、4nm、5nmノードの生産能力を増強するとともに、将来の2nmおよび1.4nm生産への移行準備を進めているので、2026年は先端ファウンドリー向け売上高が25%以上増加すると予想している」と述べている。
ASMLはまた、Intel Foundryが商用プロセッサの製造において、次世代のHigh-NA極端紫外線技術を「Intel 18A」プロセスノードに適用していることも明らかにした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング