ニデックは2026年10月16日、一連の会計不正問題を巡り、役員責任調査委員会が創業者の永守重信氏や元会長の小部博志氏、元社長の吉本浩之氏、関潤氏、岸田光哉氏ら計9人について、損害賠償責任が認められると結論づけたと発表した。
ニデックは2026年10月16日、一連の会計不正問題を巡り、役員責任調査委員会が創業者の永守重信氏や元会長の小部博志氏、前社長の岸田光哉氏ら計9人について、損害賠償責任が認められると結論づけたと発表した。ニデックも複数の取締役らの職務執行に法令違反があったと認め、損害賠償請求などの法的措置を検討し、速やかに対応する方針を示した。
役員責任調査委員会は永守氏、小部氏、元取締役専務執行役員の佐藤明氏の他、元社長の吉本浩之氏と関潤氏、岸田氏、そして元取締役(監査等委員)の村上和也氏と落合裕之氏の計8人について、会社法423条1項に基づく損害賠償責任が認められると判断した。また、2022年5月から2026年3月まで最高財務責任者(CFO)を務めた旧執行役員1人についても、民法や執行役員規程に基づく損害賠償責任が認められるとした。損害の範囲については、それぞれの寄与度に応じて判断すべきだとしている。
ニデックは同日、役員責任調査委員会から調査報告書を受領。報告書については、同社グループや取引先の営業秘密、個人のプライバシーなどを保護するため、一部を非開示とした上で2026年10月20日をめどに公表する予定だという。
ニデックは2026年3月、会計不正問題を巡る現旧役員の法的責任を調べるため、役員責任調査委員会を設置した。調査対象は2020年度から2025年度第1四半期までに在任した取締役、監査役、執行役員で、職務執行に関する任務懈怠責任の有無などを調査してきた。
ニデックの会計不正問題を巡っては、2025年9月に設置された第三者委員会が調査を進め、2026年3月に調査報告書を公表した。調査では、グループの全事業セグメントにわたり、多数の会計不正が発覚。背景には、経営陣による非現実的な業績目標の設定や目標達成に向けた強いプレッシャーなどがあったと指摘された。第三者委員会は、永守氏について、会計不正を指示、主導した事実は発見されなかったとする一方、一部の会計不正を容認したとの評価は免れず、「最も責めを負うべきなのは、永守氏であると言わざるを得ない」と結論づけていた。
経営陣の辞任も相次いだ。永守氏は2025年12月に代表取締役グローバルグループ代表を辞任して名誉会長に就任した後、2026年2月には名誉会長も辞任。2026年3月3日には、創業メンバーで会長を務めていた小部氏も辞任した。
さらに2026年9月29日には、岸田氏も社長を辞任し、後任に戒田理夫氏が就任した。ニデックは岸田氏について、財務報告に関して「必ずしも適切とは言いかねる言動」が確認されたと説明。同年10月1日の記者会見では、法的責任の有無ではなく、経営トップに求める倫理水準に照らして社長交代を判断したと説明していた。
法的責任については、役員責任調査委員会の調査結果を待つとしていたが、今回、同委員会は損害賠償責任を認める結論を出した。
ニデックは「当社は、これまで実施された第三者委員会および役員責任調査委員会による調査ならびに当社監査等委員会が実施した監査の結果に基づき、複数の取締役等において、その職務執行に関して法令に違反する事実があったものと認め、当該取締役等に対する損害賠償請求等の必要な法的措置を検討し、速やかに対応する」と説明している。
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