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ニデックの経営「岸田社長に全て委ねる」、代表取締役辞任の永守氏コメント全文

ニデック創業者の永守重信氏が、同社のグローバルグループ代表、代表取締役および取締役会議長を辞任した。同氏は「ニデックの再生が最重要課題の今、私は、ニデックの経営から、身を引くことにした」などとコメントしている。

» 2025年12月19日 19時31分 公開
[永山準EE Times Japan]

 ニデックは2025年12月19日、同社創業者の永守重信氏が、グローバルグループ代表、代表取締役および取締役会議長を辞任したと発表した。同氏は同日付で、非常勤の名誉会長に就任した。

ニデック創業者の永守重信氏 ニデック創業者の永守重信氏 出所:ニデック(当時は日本電産)の決算説明会からキャプチャー(2022年10月)

 永守氏の辞任の理由については「本人の意向」(ニデック)としている。永守氏の辞任に伴い、取締役会議長の職務は同社社長の岸田光哉氏が受け継ぐことになる。

 ニデックは同日、本件についての永守氏のコメントも発表した。以下はその全文だ。

「ニデックは、しっかり再生できると信じている」永守氏コメント全文

 1973年、私は、たった四人で日本電産を創業した。人もいなければ、金もない。設備はもとより、技術も知名度もない。小さなプレハブ小屋からのスタートだった。そして、50年間、ニデックを世界一の総合モータメーカーとするべく、社員とともに、ひたすら一生懸命、どのような困難からも逃げずに、ニデックを経営してきた。

 ことしの夏、ニデックに不正経理の疑義が生じ、第三者委員会が立ち上がり、東京証券取引所から特別注意銘柄指定を受けた。

 特別注意銘柄指定解除後のニデックが早く再生し、生まれ変わることが私の一番の願いであり、そのことが社会的公器である企業として重要なことであると考えている。

 不正経理の疑義について、ニデックのこれまでの企業風土に問題があるといわれることがある。私は、創業者としてニデックを企業風土も含めて築き上げてきたが、ニデックの企業風土がうんぬんと言うことで、世間のみなさま方にご心配をおかけすることになった。

 この点、申し訳なく思っている。

 ニデックの再生が最重要課題の今、私は、ニデックの経営から、身を引くことにした。グローバルグループ代表、代表取締役及び取締役会議長を辞する。そして、名誉会長になる。

 今後のニデックの経営は、岸田社長に全て委ねる。

 これで、ニデックは、しっかり再生できると信じている。

 これまで、永きにわたり、大変お世話になり、誠にありがとうございました。

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